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【解体】旋律迷宮【新書】

音楽で奏でるテーマパークをイメージしての作曲。MOTHERLAND構想という前提があって最初に曲が集まってきた段階で、自分なりにそれぞれのデモを聞き比べているうちに、一聴して柿沼、ビス、それぞれの曲の中に一曲ずつわかりやすくこれはおそらく勝負曲だろうな、そんなオーラを纏った、気配のようなものを感じられる曲がありました。

ビスにとってのそれが”旋律迷宮”です。

先出しの"Mirror World"と同時期にレコーディングされており、どちらが先に出るかその時点では決まっておらず、旋律迷宮からMOTHERLANDが始まる可能性もありました。結果、幕開けは明るい印象のものがという理由で選ばれたくらいで、この曲で始まったとしてもまた違った新章突入感が態度で表現できたとも思います。

それぞれのメンバーのアレンジによって磨き上げられてますけど、やはりドラマー作曲者特有の、どこでどんなビートが鳴っているかが曲の中で重要な役割を果たしています。リズム中心の作曲というのがこれまでのBIGMAMAの曲の中でも異質さをもたらし、他と一線引く、その線引きを色濃くしてくれている印象があります。

また、彼の音楽DNAの中に組み込まれている洋楽ロック×ボカロ文化の独特なブレンド、ハイブリッド感が、無理そうなくらいがちょうどいい、これって演奏出来るかできないか、弾けるか弾けないか、ギリギリみたいなフレーズを生み出し、楽曲によりスピード&スリリングな展開が生まれたのでは。

メロディーのための曲、歌詞のための曲、楽器演奏のための曲、そのバランスが曲ごとに正解や黄金比なるものがある時に、楽器のための比重が大きくなってくると、一つ間違えばマニアックなものになってしまいがちなところを、どう曲全体をキャッチーに、掴みやすく取っ手をつけてあげられるのか。覚えやすいもの、メロディーも歌詞も聴きやすいもの、耳に留まるものにするのかは作詞、ボーカルの力量次第。

という時に、あえて音楽的な複雑さはそのまま殺さず生かすというか、スリリングな演奏と緻密さ複雑さのところで、迷い込んだら出ることのできない、ホラーハウスというか、ホーンテッドマンションに見立てる、迷宮的なイメージにすれば、それ自体がひとつ表現にまとまるイメージ湧いたのであまり悩まず、醒めないうちに速記。その日のうちには即歌詞を完成させて、歌を入れてメールを戻した記憶。

ビシッと照明を当ててもらって、それぞれが立ち位置で演奏しているだけでライブ映えがここまでイメージ出来る曲はなかなか他にありません。次のツアーでもハイライトになってくれること間違い無し。

この先に控えている曲もそうなんですけど、テーマを振り切ると、それぞれの楽曲にも突き抜けた表現が生まれるのがとてもいいなと思っています。

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MasatoKanai
褒められても、貶されても、どのみち良く伸びるタイプです。