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大学院修了後の本格的なオペラ出演から数えると20年目となります。
(学部2年生でのソリストデビュー(第九ソロ)から26年)
その間にサントリーホールやNHKホールでもソリスト、キャストとして歌わせていただきましたし、海外でも歌わせていただいたし、指導面では昔の教え子が何人もプロとして活躍しだしてきています。
ここまで本当に音楽漬けの日々でした。
震災やコロナ禍では演奏活動のままならない日々が続きましたが、その中でやはり音楽が自分の軸であり人生そのものであるということを改めて感じました。
そんな20年を経て、ようやく"生きる"ことにおいて精神的な余裕が出来てきてきました。
そこにタイミング良くご縁ができてハマったのがラグビー(東芝ブレイブルーパス東京)観戦。
今年は自分の成すべき軸と、彩りとをバランスよく組み込むようにしたいと考えています。
①【デビュー20周年記念企画】
企画❶ 3月15日・16日《椿姫 ハイライト》
素晴らしい実力を伴った若手歌手の藤井さんと吉田さん、そして毎年いわきの公演などでお世話になっているピアニストの香川さんとの『椿姫』ハイライト。
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企画❷ 4月20日《歌曲ガラコンサート》
若手歌手のお二人:先日のクリスマスディナーコンサートでもご一緒した山形、藝大の後輩である中嶋さんと、同じく藝大の後輩であるバリトンの温井裕人さん。
そして学校公演「モーツァルティアーデ」などでご一緒しているピアニスト大谷研人さんとの歌曲の公演。
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企画❸ 6月26日《記念公演 M》
この20年間で縁のあったアーティストを中心に招いて開催する記念公演。
感謝を込めて。
かなり盛りだくさんの内容です。是非お越しください。
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今年は少しやりたいこともやらせていただこうと、記念企画を組ませていただきました。
それぞれに内容、コンセプトも異なります。
どの公演も、是非お越しいただきたく、心よりお願いいたします。
▶︎ 20周年記念企画(公式サイト)
② 【東芝ブレイブルーパス東京】
きっかけ
2022年12月。チーム歌「王者 猛勇狼士」がお披露目されました。
レコーディングで歌唱を務めさせていただき、コロナ禍ということもあり会場で歌うことの叶わないファンの皆様の代わりに何度か試合でも代表して歌わせていただきました。
昨シーズンは歌詞の如く、14年ぶりの「王者」に返り咲いたブレイブルーパス。
今季も引き続きONE LUPUS(東芝ブレイブルーパス東京のファンの呼称)としても応援します。
今年の課題はいかに興味のある人に会場に足を運んでもらうか。
イベントでは限界があるので、やはりラグビーの魅力を少しでも伝えていく事が大事だと思います。
発信も色々と試みていきたいと思っています。
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試みること
今シーズンはすでにスタートしていますが、ホストゲームの時はなるべく知人も含め一緒に応援してくれる人を募りたいと思っています。
近い席の確保、そして初めての方には観戦についてのサポートをしていけたらと思っています。
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③ 【バランス】
最初にも書いた事ですが、今年はこれがかなり大事だと思っています。
この20年、出演ペースだけでいうと周りの歌手に比べ3,4割は多い量をこなしてきました。
しかしそのままただ突き進むだけでは限界が来ます。
そうならない為にも、今年は出演ペースの調整をしっかり行い、心身ともに今の健やかな状態を維持、発展させる。
そして余裕のできたところで周りに還元できることをしてく。
そこを心がけたいと思っています。
④ 【サポート】
❶ 若いアーティストの未来へのサポート
クラシック音楽業界(他のジャンルも同じような課題を持つものもありますが)にとって大事なのは、需要側、供給側ともに若い世代が育っていくことが何より大事です。
上の世代の都合、趣味に若手を「利用する」という形では業界自体が衰退しますし、この先の世界を築き上げていく若い世代の為にもなりません。Win-Winの形は難しい現状があります。負担を若い方にではなく、上の世代が負う事が必要です。
かといってどうすれば良いかと言われれば難しい問題でもあるのですが。
意見をできる限り尊重し、昔の常識と今の常識、そして未来への変化、それらのバランスをうまくとっていくことが大切かなと思っています。
時代だけでなく、業界によっても常識は違います。
一歩外に出ればそんなものは常識でもなんでもない。つまりはただの独自の「風習」です。
そこが「良い形」で変化していかなければ未来は無い。
ごく小さなことになるでしょうが、その良い形をしっかり見つけ出していきたいと思っています。
そして、アーティストとお客様、お互いに育てあう関係を築けるかどうかがとても大事です。使い捨ての「商品」になってはいけません(特に他ジャンルではそういう見方でやっているところももちろんあります)。1歌手ができることは高が知れているかもしれませんが、常に心がけ実行していきたいところです。
❷ 子供達の未来へのサポート
震災以降スタートし、毎年いわきの子どもたちを中心に音楽を届ける活動「オペラティックコンサート」、そしてsin企画主催の学校公演「モーツァルティアーデ」。
この二つは今年も引き続き行っていきます。
子供達が未来、夢への想い、彩りを創っていくお手伝いが微力ながらでもできればと思っています。
後半は少々硬い感じになってしまいましたが、そんなことを気に留めながら、2025年を突き進んでいきたいと思っております。
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