事例企業へのコンサル提案を考えてみる
こんにちは。中小企業診断士の高杉と申します。
最近あまり時間が取れなく、最近やっと本年度の中小企業診断士第2次試験の問題を確認しました。
そこでふと思ったのが、事例Ⅰ~Ⅳの企業に対して、どのようなコンサルサービスを提案できるのだろうか?ということです。
私の会社はコンサルタントが営業活動も行っており、私もお客様の元に赴いてニーズを確認し、営業提案を行っています。
そこで今回は、与件・設問の情報はヒアリングできている前提で、どのようなコンサルサービスが提案できるか、私なりの仮説を書いてみます。
※経営コンサルタント(≠ITコンサルタント)としての提案を前提としています。
※試験問題は以下から確認できます。
https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html
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■要約
以下を提案する
事例Ⅰ:既にコンサルが入っているので提案は難しいが、あえて言えば営業力強化支援
事例Ⅱ:新規顧客獲得支援
事例Ⅲ:生産管理改善
事例Ⅳ:収益改善
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■事例Ⅰ:営業力強化支援
A社は、主力の葉たばこ乾燥機の販売が低迷する中、新規事業開発に注力しています。事例Ⅰということもあり、一見、組織再編が課題のようにも見えますが、"社長は組織再編を見送ることとした"とあるので、別のアプローチが必要です。
A社は、1990年代後半から行っている試験乾燥サービスが好評で、これまでアプローチできなかった市場との結びつきができているようですので、この結びつきを活かし、新規事業を拡大できるよう、「営業力強化支援」は提案できるのではないかと考えました。
但し、既に経営コンサルタントが入っている状態で、他のコンサルタントが入るのは望ましくないので、提案するとしても慎重に行う必要があります。
■事例Ⅱ:新規顧客獲得支援
B社は、和服に合わせたデザインしたジェルネイルなどが好評ですが、近隣のショッピングモールに競合が出店する予定で、顧客減少が予想されます。
B社のニーズは顧客減への対策ですので、素直に「新規顧客獲得支援」をすべきと考えました。
■事例Ⅲ:生産管理改善
C社は、主要顧客のX社からの生産移管が要請があり、
①X社からの外注かんばんへの対応のための生産管理の見直し(X社向け以外の加工品は従来の生産計画で運用)と、②加工設備の増強が課題です。
①、②両方に対応するのが理想ですが、②はC社内で検討チームが組織されていることに加え、設備メーカーの領域となる可能性も高いため、
①の生産管理に絞って提案すべきと考えました。
■事例Ⅳ:収益改善
D社は、売上の9割を占める建材事業部が赤字の状態です。
ここのテコ入れが最優先になると思いますので、建材事業部の収益改善(特に配送や在庫適正化によるコスト削減を中心にアプローチする)を提案すべきと考えました。
■おわりに
今回は、中小企業診断士第2次試験の事例企業への営業提案を考えてみました。
普段の営業活動で、事例の与件文ほどの情報が得られることは稀なので、
改めて、ファーストコンタクトでのニーズの汲み取りの重要さを実感しました。