中小企業診断士取得とコンサルティングファームへの転職

こんにちは。中小企業診断士の高杉と申します。

簡単に自己紹介をしますと、仕事は日系コンサルティングファームで経営コンサルタントをしています。
2014年に、前職の電機メーカーから現在の会社に転職しました。
中小企業診断士は2017年に試験合格→2018年に登録を行い、各種勉強会への参加や協会活動を行っています。

現在の仕事のためか、コンサルティングファームに転職したいという相談をもらうことがあります。
そこで今回は、『中小企業診断士を取得するとコンサルファームへ転職しやすくなるのか』ということについて私なりの考えを述べたいと思います。

※私は採用権限がない人間なので、採用の実態は分かっていないことも多いです。あくまで私なりの仮説ですので、参考程度に見ていただければ幸いです。

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■要約
①中小企業診断士の資格はコンサルティングファームでも評価はされるが、過度な期待は厳禁
②コンサルタント未経験で転職する場合は、年齢が重要
③場合によっては診断士学習中でも転職活動をすべき
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■①中小企業診断士の資格はコンサルティングファームでも評価はされるが、過度な期待は厳禁

コンサルティングファームでは中小企業診断士の資格は評価されないのでは?と言われることがありますが、私は一定の評価は得られる認識です。
私の会社でもそうですし、外資系コンサルティングファームの友人達も、診断士を取得してみたいと言っていたりするので、意外と評価される資格だと思います。(トップティアの会社はどうか分かりませんが)
但し、「一定の知識を持っている(働きながら勉強を続けた)根性のある人」程度の評価でしょう。
実務補習や養成課程で実施する中小企業へのケーススタディと、コンサルティングファームのターゲットである中堅~大企業へのコンサルは似て非なるものです。
転職活動などにおいて、「診断士を持っているので、コンサルができます」というスタンスを全面に押し出すのは、やや短絡的かなと思います。

■②コンサルタント未経験で転職する場合は、年齢が重要

コンサルティングファームで仕事をするにあたっては、情報収集・分析方法、論理思考、資料の作成方法等、一定の作法があります。
これらをきちんと習得するには数年かかる場合もあるため、コンサルタント未経験者の転職の際は、年齢がかなり重視されていると思います。
私での感覚では、30代前半が一つのリミットであると思います。
但し、特定業種や特定領域に特化したコンサルファームの場合は、前職の仕事内容が重視されるため、40前後でも転職をしてきている人がいる認識です。

■③場合によっては診断士学習中でも転職活動をすべき

①に書いたように、診断士を取ったからと言って、必ずしも転職しやすくなるとは言えません。また、②に書いたように、年齢は意識すべきです。
ですので、どうしてもコンサルファームに転職したいと思う場合は、優先順位を意識して、診断士学習中でも転職活動をすべきです。
現業での仕事+診断士学習に転職活動が加わるとかなり負荷がかかるので、コンサルファームへの転職に強いエージェントを活用するなどして、効率的に動いていく必要があると思います。

■おわりに

コンサルファームにいる人間として、診断士資格に対する正直な見解を書きました。
ネガティブな要素を並べてしまった気もしますが、私自身は診断士を取ったことで得られたものも多く、取ってよかったと思っています。
今後もどう資格を活かしていくか模索しつつ、また記事を書いていきます。

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