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企業のデジタルトランスフォーメーションを支える投資

先日とある法人様と打ち合わせをしたときに、なかなか自己投資をしてもそれが現場で使えるかわからないから自己投資に躊躇してしまう人がいるというお話をお伺いしました。

また法人としても、フルスタックソフトウェアエンジニアを養成することはDXの観点からもよく理解はしているが、現場でただちに貢献できるかというとそうでない場合もあって、現場次第だったり送り出した後に会社がそのリソースを十分に活用するためには再受け入れする部署を考えないといけなかったりするというお話もありました。

至極まっとうであると同時に、僕はすぐにこの問題は解消されるであろうとも感じます。

まずコードクリサリスの卒業生は全員がフルスタックのソフトウェアエンジニアになっているかというとそうでもありません。大部分はそうですが、プロダクトマネージャーになったり、よりお客様に近いカスタマーエンジニアになったりする人もいます。培ったソフトウェアエンジニアの知識を、マネジメントやデリバリーに有機的に結びつける仕事に活用することも大事な役割です。

またコードクリサリスではソフトスキルやプレゼンテーションスキルも徹底的に学びます。これによって、カルチャーを閉鎖的な文化からオープンな空気に変えたり、仕事のやり方をもっとリーンスタートアップライクに変えたりとポジティブな効果を生み出します。

さらには基本的にはどの産業もソフトウェア中心に考えなければ世界で戦うことはできなくなるので、外からのプレッシャーで変わらざるを得なくなるとも考えています。

私も前職はNTTデータという大手SIerでした。私は前職と前職の先輩たちにとても感謝しています。なぜならプロジェクトマネジメントとはなにか、コンサルとはなんたるか、カスタマーサービスに必要な全般知識を自分に叩き込めたし、なによりwebアプリケーションのアーキテクチャスタイルを実地で学べたからです。私は今でも当時担当していたシステムのアーキテクチャやアプリケーションのワークフローの大枠は書き出せるのですが、そのくらい深い深い経験をさせていただいたし、それがフルスタックのソフトウェアエンジニアになったときに有機結合を生み出してくれています。そしてこの有機結合は当時コードクリサリスを卒業して前職に戻ったときも発揮できました。

前職ではやはり伝統のある会社ならではのカルチャーもあったので、良きところは残して改善できるところは改善する取り組みを出来る限りやらせてもらいました。もちろんそれは上司、先輩、後輩に恵まれていたこともあります。僕1人ではできることではありませんでしたが、このトライアンドエラーをやるべきだと訴えられたのは、コードクリサリスの中で、トライアンドエラーによってリーンスタートアップライクなサイクルを生み出す経験をたくさんしたからだし、エラーを起こしても良いからまずはトライしてなんらかの価値のある小さな一歩を踏み出す=MVPを作り出すことが大事であることを体感し、その一歩を踏める勇気を得たからです。

一歩踏み出そうとしている人は必ずその投資対効果が得られるチャンスは必ず訪れることをお伝えしたい。なぜならチャレンジする人にチャンスは自然とやってくるからです。

その一歩を踏み出すことを応援することを考えている法人様には、その投資対効果はなんらかの形で必ず得られることをお伝えしたい。

さらに、こうやって自己投資したり成長したりした人材はやめていってしまうからなかなか踏み出せないという話もお伺いします。これに対してはマクロとミクロの観点でお答えします。

まずマクロ的に言うと、ある会社さんが「辞めたらうちの会社がつまらないってことだから、それをフィードバックと思って良い会社にしなきゃ」と仰ってました。とてもポジティブだし、そういった人材を日本に送り出せたという価値を創出していると思います。

さらにいえばソフトウェアエンジニアのリソースを活用するために会社を変革するきっかけにもなります。即興でプロダクトを開発できることはすなわち、サービスの提案力や、サービスの企画力に直結します。今までは机上の空論だけで考えていたのがまずは試してダメなら改良したり違う案を試したりすることが、いくらでも可能になります。こうやってソフトウェア中心なサイクルを生み出すことができます。

そもそも企業というのはキャッシュフロー計算書でもそうですが、投資をかけないと将来のキャッシュは生み出されないし、事業を担う人間に投資をすることが最も効果の高い投資とも考えられます(そもそも最初からできる人を雇うべきという反論もありそうですが、ここではそれは置いておかせてください)。

ミクロに言っても、投資される側としては自分に投資してくれることは信頼の表象ですし、投資される側としても信頼の積み上げとして貢献したいと考えます。当然人によりますが。

そして、たとえば退職することになったとしても、送り出された立場から考えると、これも人にもよるとは思いますがその送り出してくれた会社には愛着が湧きます。これは私はポジショントークではなく、退職する前にも貢献した自負はあるし、退職した後もなんらかの形で貢献したいと思っています。また今でもつながりはキープしていて情報交換しています。そうやってなんらかの形でポジティブなサイクルが生まれます。

個人としても法人としても、投資はたしかに勇気のある決断です。ですが、私は例えば企業として考えたときに、サービスの提案や企画を紙だけでやることの方がよっぽど賭けであり、ソフトウェアエンジニアを養成してインハウスでリーンスタートアップなサイクルを生み出すことの方がよっぽど実現性のある戦略だと考えます。

コードクリサリスは個人のエンパワーメントもさることながら、企業のデジタルトランスフォーメーションやオープンイノベーションも加速させていきます。

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