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池江璃花子さんがパリオリンピックに向けた新体制を発表。

池江璃花子さんが新体制を発表

競泳選手の池江璃花子選手が16日に所属のルネサンスより、自身の新体制を発表しました。子供の頃から知っているという西崎氏がコーチに入り、四年後のパリオリンピックを目指すことを公言しています。


池江選手といえば、白血病を発症し闘病生活が続いた中での競技復帰。聞けば、彼女が行った造血幹細胞手術は、非常に体力的な負担も大きく、治療後1年間ほどは一般的にデスクワークへの復帰すら難しいと言われているそうです。

そんな中彼女は、既にプールに入り練習を再開しています。一部番組や自身の SNS などでその様子を公開していますが、泳いでいるときの彼女は本当に楽しそうで、水泳が大好きなんだなということを感じさせてくれます。

”若き天才スイマー”だった彼女

残してきた成績からして、彼女は明らかに”才能に恵まれた選手”でした。もちろん病気かなければ、アスリートとしてすでに世界の高みに登っている選手だったのかもしれません。

そんな彼女が病気を抱え、ゼロからの戦いをすることになるわけです。 どんな才能持っていようが、あれだけの病気、そしてブランクを克服することは決して容易ではありません。 これまでとは違い、全然結果が出ないレースをたくさん経験することになるかもしれません。

でも、今の彼女のことをすごく魅力的に感じるのはなぜでしょう。彼女は、何も隠そうとはしません。
白血病治療の大変さや辛さ、悔しい思いや感謝の気持ち、女性であれば抵抗があるであろう短髪姿、筋肉が衰え、かつてのように世界レベルのタイムで泳げなくなってしまった自分自身の姿、彼女は何も隠そうとはしません。

だから彼女の姿を見るだけで、勇気をもらえる人、自分も頑張ろうと思える人、心の底から応援したいと思える人、そんな人がたくさん増えたと思います。ということは、明らかにアスリートとしての価値が上がったということ。

アスリートの価値は、ただ能力が高いことでも、ただ成績が良いだけでも、ただ他の人より強いだけでもダメなんです。アスリートの価値は、その価値を認めてくれる人の存在、その数や想いの強さでアスリートの価値は決まります。
若き天才スイマーだった彼女にも、もちろん素晴らしい価値があり、たくさん応援してくれる人がいましたが、おそらく今の彼女はその頃の比ではありません。

それは、決して病気のおかげでそうなったというわけではなく、彼女自身が困難に対して日々向き合うその姿勢そのものが、僕たちの心に突き刺さり、強く掴んで離さないものだったからでしょう。

彼女は"当たり前のありがたさ"を知る、僕らの先輩

彼女はある意味僕らの先輩です。どういう意味か、新型コロナウイルスが流行し我々の生活は一変してしまいました。
その時に僕らが感じたこと、それは”当たり前は当たり前じゃない”ということでした。
これまで当たり前にやっていたことが何もできなくなった時、僕らは初めてこれが幸せだったんだと気づくことができました。

池江選手は、あの若さでありながら僕らよりも一足先に、”当たり前のありがたさ”に気づくことができていたわけです。
これももしかすると、若き天才アスリートにとっては、必要なストーリーだったのかもしれません。

四年後のオリンピックで大活躍をすることができれば、本当に素晴らしいことだと思います。でも、本当の本当は、今そこに向けて挑戦できているだけで素晴らしい。そこに気づけている彼女は、強いと思います。アスリートとしても、競技者としても、人としても。

いつでも明るく、心が骨太のアスリートだと感じました。これから、決して無理をせず、一歩一歩進んでいってほしいです。応援してます!

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