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3密と言霊とスポーツと。
スポーツにとって3密は盛り上がるために必須のコンテンツです。
選手も観客も、ダメって言われるとどうしても物足りなさがあります。
何故物足りないかっていうことは、実は脳の研究からも説明できるんですね。
で、物足りないのは確かなんだけど、もう仕方ない!
それをイマイチだなって思うのか、今しか見られないよな。って思うのかは選べるんです。
だからこそ、一緒に楽しみましょ!今しか見られない貴重なスポーツのカタチ。
プロ野球やJリーグなど主要スポーツ団体では、無観客や密集・密接を避け、いわゆる3密を回避しながら活動されています。
そしていよいよ、何もできず非常にかわいそうな思いをさせてしまっていた子供たちの部活動も少しずつ再開の動きが出てきました。
3密避け個人練習、部室の人数制限、声出さずに… 部活動そろり再開へ
出典:神戸新聞ネクスト
個人練習かつ声もなかなか出せないので、まだまだ完全再開とはいきませんが何も出来なかった状況に比べれば全然違います。
野球を見ていてもサッカーの中継を見ていても、今どことなく感じている”寂しさ”は消える事がなくて、スポーツって3密がコンテンツだったんだなって改めて感じます。
たくさんの観客と歓声、激しい接触プレー、人の熱気、選手の雄叫び、それらすべてが競技の一部、コンテンツとしてスポーツを彩る魅力あるものだったんだなってことに気づかされました。
アスリートは競技中、おもに動物的な本能をむき出しに戦っています。
逆に、接触しない・密集しない・声を我慢するなどは自粛中に味わったように非常に理性的な行為です。
この本能を抑えつけすぎるとどこかで爆発して、他人の行動が許せなくなったり、他の地域の対応がうらやましく思え、誰かを傷つけてしまったりすることになってしまいます。
なぜか?本能と理性、使う脳の部分がそもそも違います。
大脳辺縁系と大脳新皮質。漢字ばかりで難しいので説明はしません(笑)。
基本僕らが生活しているときには理性が本能を抑えている状態。だから僕らはイライラしても上司を殴ったりしないし、注意されても泣き出したりしないし、かわいい女性がいても突然抱きついたりしないわけです笑
僕らは本能的に生きたい!という欲を常に持ちながら、ずっと理性の力でそれを抑え、時々爆発させているわけです。抑えて続けてしまうと不思議なもので、上手く表現できなかったり出力が弱まったりうまくコントロール出来なくなってしまうこともある。本能と理性は常にそういうシーソーのような関係性なんですね。片一方にずっと座り続けていると、もう片方がさび付いてきてしまう、そんなイメージでしょうか。
アスリートが究極に集中するプレー中は本能をむき出しにします。
サッカーゴールパフォーマンスとか見てるとすごいじゃないですか?
あれを、あのテンションでマネしてくれって言われたらきっと出来ないですよ。多分、アスリート自身でも普段の生活であんなことできないはずです。
もし街中でこんな人がいたら、例えば自販機でジュースが当たった時こんな喜び方をしてたら即、職務質問でしょう笑。
それくらいアスリートはアドレナリン全開で本能むき出し、試合中は普段の生活と違う状態で戦ってるってことです。
3密を避ける期間はどうでしょう?恐らく、試合の勝敗につながりますから試合中の接触プレーはこの限りではないでしょうが、それ以外での接触は控え、声もなるべく出さず、パフォーマンスもなしか控えめに。となると思います。
となると試合中もどこか接触プレーに0.1%くらい潜在的にある躊躇が形となって出てしまうかもしれません。
ゴールパフォーマンスも、興奮して高ぶった気持ちをただ表現しているだけですからやめよって言ってやめられるものでもないんです。
でももちろん、アスリートも普段は理性で本能を抑えて生活しているわけです。つまり、本能のスイッチをON,OFF切り替えているわけです。3密をなるべく控えた試合というのは、ONでもないしOFFでもない、みたいな感じ。
そんなこと、できません。
シーソーで両方が下に下がってるってあり得ないので、結局ちょっと理性的でちょっと本能的などっちつかずになってしまう。
これはもう仕方のないことです。
笑いながら、怒る人っていうのは基本みんな出来ないんです。
だから芸になるんです。
本能むき出しで最高のパフォーマンスをしていたアスリートたちに理性でそれをちょっとだけ抑えながらのプレーをしてっていうわけですから、パフォーマンスが上がらなくて当然。
選手だけの影響以外にももちろん、観客の声援の後押し、もヤジもない中ではアドレナリンも出にくいかもしれません。
今、特にこのコロナがワクチンができるなどするまでの期間は少なくとも、どんどんレベルが上がっていく!というクオリティを求めるのはちょっと酷かもしれないですね。アスリートも僕らと同じ人間なので。
なのでしばらくは試合ができているということに感謝し、いつか本能むき出しで(暴力暴言はダメですよ!)思いっきり応援したりヤジを飛ばしたりできる日を待ちながら日々過ごす!っていうのがよさそうです。
今回のことで人だけじゃなく言霊の力っていうのをすごく感じて、野球とかサッカーは相対的にレベルが下がってしまうから実際の所どれだけ下がっているのかはわからないじゃないですか?
もし陸上競技みたいなタイムや数字で測る競技だったらどれくらい観客の有無とか応援の有無で記録が変わるんだろうって。
もちろん、応援を力に変えられるタイプの選手もそうでない選手もいると思いますが。実は、一番試してほしいのが投てき競技ですね。
日本では室伏広治選手が有名なハンマー投げややり投げ、砲丸投げといった投てき競技のお馴染みといえばあの”雄叫び”ですよね!あれこそ理性的な行為とは決して言い難い笑。
だって、すでに手を離れているのに叫び続けてるじゃないですか?
デスクワークであんなのやってる人いたら絶対友達になれないですもん。
『エンタぁーーーー!オオオオオォォォ-ーーーーーーーー!』みたいな(笑)。
決してバカにしてないです。むしろあの雄叫びが見たくて試合を見てしまうくらいあれが好きなんですが、この期間で、もしも雄叫びダメってなったらどのくらい記録が変わるんだろうって。
ぼくは何の根拠もないですが、5~8%くらいはなんとなく下がると思うんですよ?あんなに叫んでるし。でも、万が一、万が一ですよ?
変わらなかったり、はたまた叫ばなかった方が記録が上がったりしてしまった日には、それはそれでめっちゃ面白い!
この期間雄叫びなしの記録会はぜひ投てき競技でやって欲しいなぁ。
スポーツを再開できる喜びと同時に、プレーやレベルの向上というよりは、今しか見られないスポーツのカタチを楽しむための期間として”思い出”にするのが一番良いんじゃないかなって思いました!
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