「納得感」と「スピード感」のバランスをどう実現するか
(※ 社内向けのものを公開してます!)
意思決定において、納得感を重視しすぎるとスピードが遅くなり、全会一致を前提とした意思決定に陥りがちです。その結果、決断ができず、チーム全体の進行が停滞してしまいます。
逆に、説明が不十分なまま進めると、現場のモチベーションが低下し、行動の推進力が生まれず、事業の進捗が落ちる可能性もありますよね。
この 「納得感」と「スピード感」 のバランスをどのように取るかが、チームの成長において意識したいところです。
「Disagree but commit」のバランスを考える
チームの推進力には、 適度な納得感 + 決断の速さが大切だと思ってます。
納得感を得るために時間をかけすぎるとスピードが落ち、逆に決断を急ぎすぎると現場の納得感が足りずに実行力が下がる。このトレードオフをどう調整するかがカギになります。
チームの特性による影響
このバランスは、チームの多様性 や 組織のカルチャー によっても変わります。
✅ ドライブ力が求められる場面
新規事業・施策の立ち上げの場面など、ドライブ力が求められるときは、似ているメンバー、または、まずやってみようができるメンバーで構成するのが良い気がしてます。
価値観やスタンスが揃ったメンバーで構成されると、「そりゃこれをやるよね」と意思決定までが早く、チームが行動に移りやすい
まずやってみようができるメンバーは、Disagree but commit力が高い。というかDisagreeの判断を下す前に判断を保留してやってから考えるスタンス。なので、チームが行動に移るまでが早い
だいたいのことは2wayの意思決定なので、止まる時間を短くして、やってみてから判断するのが大事。かつ、小さく検証すればサンクコストも少なくなります。
(さらに言うと、意思決定が1wayだと思っても、2wayにする工夫も大事ですね!)
※ 2wayの意思決定 = 可逆的な意思決定。1wayの意思決定 = 不可逆的な意思決定
🔄 多様性が求められ始める場面
価値観やスタンスが様々なメンバーが揃ってる場合は、多様な視点があるのは良い反面、議論に時間がかかり、実行までが遅くなります。
「まずやってみよう(Experiment & Learn)」ができないと事業が進みづらく、賢い優秀なメンバーが揃ってるのに事業が伸びない・・・という状況になりやすいと思います。
ただ、そういった前提はあるものの、事業のフェーズによっては、多様性が必要になってきます。
意思決定パターンが似てる、多様性が少ないチームだと、多面的な視点で判断できずに、成功パターンに辿り着けない可能性もあるからです。
そういった時にチームの多様性を意識し始めますが、このタイミングの見極めは結構難しく、多様性を意識し始めるのは思ってるよりも遅めの方が良さそうな気がしてます。
価値観やスタンスが揃ってる強いカルチャーを作るのは時間がかかりますがが、多様化が進み、カルチャーが薄ますのは一瞬です。
(感覚値5倍くらい早いイメージです。なので、多様性を進めるメンバー1人に対して、価値観が揃いやすいメンバー5人と、採用もバランスを意識してます)
もちろん、多様なメンバーを揃えるために、バリューやプリンシプルなどの行動規範があるんですが、言葉では良いよねと納得しても、体現するために、今までのスタンスを変えるのは結構難易度が高いので、行動規範などのいわば精神論側ではなく、仕組みで解決していった方がいい気がしてます。
(体現してるフリはできても、本当に体現するのは思ってるより難しいです)
スタートアップに求められる「まずやってみる文化」
特にスタートアップのように 「未解決の課題に取り組む」 組織では、
まずやってみる
結果を見てから判断する
細かく軌道修正する
というスタンスが最も効率的だと考えてます。
(考えても正答率が上がらないことが多いのため)
ある程度の納得感が得られた時点で意思決定し、実行を通じて最適解を見つける。
このアプローチが、チームの推進力を最大化するポイントかなと思います。
イメージ的には、60%の納得感が得られたらGo!という感じでしょうか。
孫さんの「7割の勝率で勝負」と比べて、スタートアップで可逆性が高い意思決定が多いので6割くらいな気がします。(個人的には50%でGoしたいという気持ちもありつつ笑)
ここらへんも組織が成長していく中で、バランスを見つつ、文化を作っていきたいところです!
納得感とスピード感のバランスを意識しながら、事業成長を加速させるチームを作っていきましょう!