【靈氣10】丹田を鍛える呼吸法
~仙家秘訣長生法(川合清丸:編)より~
①まず静坐(正座)して、背骨を堅(た)て、胸腹を広くし、肩を寛げ、心を虚にし、両手を緩く握り、甲を下にして左右の膝の上に置く。
②次に、上下の唇を合わせて、その中央を極めて小さく針のやや通る程開き、面を少し俯けて、大気をできるだけ細長く綿々と吹い納(い)れるのである。
③次に、今まさに吹い畢(おわ)ろうとするときに、グッと嚥(の)み込む。その嚥み込むときに唇を閉じて頭を少し頷(うなず)く。これは咽喉を閉じて、吹い納れた大気を外へ漏らし出さないためである。
④次に気を張るつもりで腹を膨らませ、臍下丹田へ力を入れ、心を静める。
⑤やや暫くして、息苦しくなろうとする前に、鼻から息をできるだけ細長く綿々と漏らし出し、漏らし出すに随って少しずつ俯き、漏らし切って終わる。
以上①~⑤を一息という。
この一息が終わったらまた始め、始めてはまた終わり、一息ごと軽く握った右手の指で数を計算し、十息になったならば、それを左の指に移して、また右手でもとのように数え、五十息になったならば止めるのである。
仙家において…
臍輪の場所を総して「気海」といい、
臍下二寸五分(約7.5センチ)のところを「丹田」という。
「気海」=全身の元気が集い聚(あつ)まる大海という意味。
「丹田」=不老不死の仙薬である大還丹を作り出す田地という意味。
つまり、気海丹田に元気が充満したならば…
下半身は温暖に、上半身は清涼になって、なんのしこりもなく爽快である。
これに反して、気海丹田に元気が不足すると…
下半身は寒冷し、上半身は蒸熱して、心が楽しまず病となる。
【参考文献】
古神道の身体秘伝―「古事記」の密義
この記事をお読みになられた方々に感謝します。
世界中の人達が幸せになりますように…合掌
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?