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ぽかぽか

 お花見の季節も終盤を迎え、花が散り始める頃には桜のことなど忘れ、来年もお花見の季節を我々は迎えるわけでございます。ところで、あと何回こうして桜の花を愛でられるのかと考えれば人生とは儚くもあり惨たらしいものであると改めて感じる次第でございます。こうした刹那的美しさの余韻に浸れるほど余裕も無く忙しなさを美化する精神があるのも日本という国で暮らす以上、忙しなく過ごすことを余儀なくされるのも非常に悲しく、勿体ないとすら感じられるわけであります。このように根付いてしまった精神は個人では抗うことも出来ず、取り敢えず忙しいフリだけはしておこうと外面だけはいい私は地域おこし協力隊として三原市にある佐木島で柑橘栽培を行っている柴田將志と申します。

 さて本日はJA広島果実連様の檸檬圃場にて防除作業を行っておりました。今回の防除の目的としましては園地にて、かいよう病が多発しており正品率(外観に傷等が無い)の低さが課題となりました。しかしながら周囲に無農薬で柑橘を栽培される方がいらっしゃれば、こうした防除も効果が薄く一方で農薬を散布する農家様が周囲にいらっしゃれば無農薬で作物を栽培される方にとって迷惑な話でございまして相反する関係にございます。ただ日本という高温多湿な気候では害虫や菌が多発することからやむを得ず私も同様に撒いております。要は自己責任ということとなり市場評価を考慮するならば、やはり外観の良いものが好まれる傾向にあり柑橘農家様の多くはこのように農薬を散布している次第です。

 防除を終えた後、相も変わらずデコポンの剪定を行っておりまして、内向枝にヤノメカイガラムシが付着しているのを目にし、ふと魚肉ソーセージを思い浮かべるわけであります。魚肉ソーセージのほとんどは薄いピンク色に着色されておりますが、原料としてコチニール色素が使用されており、その原材料としてコチニールカイガラムシというものも使用されているそうです。ちなみに魚肉ソーセージが着色されている理由としましては、着色しないと美味しそうに見えないという非常にシンプルな理由から着色されているそうです。余談ではございますが、三原市にはどのようなマスコットキャラクターが使用されているのか気になりましたので検索し「やっさだるマン」と表示されまして私はそっとブラウザーを閉じることと致しました。
 
 写真はフィンガーライムというオーストラリア原産の柑橘となり露地栽培が可能か試しに育ててみます。
 
 

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