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リーグがなすべき仕事とは

2月6日公開の「バスケ業界、『潰れ慣れ』してない?」、大変多くの方にお読みいただきました。2月7日の時点で922人の方がコラムに訪れています。大体1本の記事で100PVもあれば「多いな」と身構えるところ、凍り付きます。ちなみに今までの記事でぶっちぎりのトップです。

そもそもの題材とさせていただいた夏選手のコラムも、ツイッターで1000RTを突破し、ファンのみならず、他クラブの選手や関係者からもコメントが続々寄せられている状況です。

その中で気になったのが、BリーグやB3リーグの運営サイドに対する不満の声。チームの舵取りも大事ですが、リーグがなすべき仕事とは?今回のケースの場合で、それは正常に機能していたのか?注目しながら書いていこうと思います。

リーグを発展拡大させる

これは言わずもがなって話。どうすればリーグが発展するか、拡大するかを常日頃模索する。マーケティングの面で言えば、リーグ全体のスポンサー探しや放送権の売買がこれに当たるし、リーグという一つの市場への新規参入者(=加入希望クラブ)を募り続けることも欠かしてはならない。

クラブだけでできることには限りがある。後述するが、「クラブを守る」ためのお金作りが必要になってくる。具体的に言えば、リーグからクラブへと分配されるお金だ。

クラブ数が増えると、必然的に1クラブごとに受け取れるお金は減ってしまう。この流れで苦しんだのが、かつてのJリーグだった(スカパーに放映権を買いたたかれていた頃)。より良いスポンサー、パートナーを求める。発展拡大のためにはまず必要なサイクルだ。

クラブを監視する

リーグを一つの市場として捉えた場合、その主な構成員はクラブとなる。そして、市場が健全に回るためには、クラブが市場のルールから逸脱していないかをその都度監視する必要がある。

具体例を挙げるとするならば、「クラブライセンス」がここに当たると考えている。財政面、設備面などで事細かに基準を示し、クラブに守ってもらう。その繰り返しで必然的に市場のクオリティが保たれる。

また、Bリーグでは独特のルールが設定されている。観客動員数がそのまま分配金に反映される。つまり、クラブの営業努力が直結するし、「閑古鳥の鳴くアリーナでの試合は許さない」という、広い意味での「監視」と言える。

クラブを守る

クラブが自主的に退出していくのであればこの限りではないが、基本的には「退出=市場の縮小」となってしまう。そのため、成長を目指すのであれば、「リーグがクラブを守る」枠組みが無ければならない。

今回のビートレインズの事例においては、恐らくここの部分が著しく不足していたのではないかと思われる。

だが、その前にビートレインズが所属するB3リーグの特殊性に触れなければならない。B3リーグは、Bリーグとは別団体のもとで運営されている(関連性はあるが)。さらに、Jリーグで言うところのJ3リーグと違い、企業スポーツとしてのチームと、プロチームとが混在しているのだ。

つまり、クラブごとに懐事情が異なりまくってる。

しかし、リーグを運営する以上、B3リーグサイドは、各クラブの状況を逐一把握し、リーグが円滑に進行するようにしなくてはならない。

今回は、それが最悪の形で浮き彫りになってしまったが、本来この件はリーグにも一定以上の責任があったと、僕は考えている。

発展のためには「護送船団」が必要

Bリーグが開幕してから、まだ4年。親企業の手を離れたクラブもある中で、まだまだ「経営とは」レベルなクラブも少なからずあるだろう(特にB2やB3)。

今回のビートレインズの件で考察をまとめてみたが、まずは、「クラブあってのリーグ」であることを再確認して、クラブをどう守るのか、どう監視していくかを、今一度考えてもらいたい。

<おわりに>
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荒 大(Dai)
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