NPS知っていますか?
『NPS』って聞いたことありますか。アンケートに何回か回答したことがある人ならもう1回以上回答したことがあるかと思うくらい、よく使われている指標です。
今回のゴールとしては①NPSって何。②どうやって計算するの。③なぜこれが良いのか。④どう見ていけばよい?⑤注意点 といったあたりをクリアにできればと思います。
この記事のコメントで簡単なアンケート実施します。該当するコメントにスキをお願いします。m(_ _)m
はじめにNPSって何。(計算方法まで。)
「○○(商品やサービス)について、△△△△(一般的には家族や友人、同僚)に勧めたいと思いますか」
(△△△△はサービス内容によっては会社の人とか興味を持っている人などバリエーションあり))というアンケートです。これを0~10点の11段階で回答したものをスコア化したものがNPS(Net Promote Score)です。
スコアの算出方法ですが、回答結果をしたの3つのグループに分けて
回答者の推奨者の割合 ー 批判者(非推奨者と呼んだりもする)の割合
で計算されるものです。
11段階のうち、 9,10を選んだ人が推奨者、0~6の下7つを選ぶと非推奨者と判断します。ちなみに7,8 を選んだ人は無視されるという点も特徴です。
よくある批判では、7,8点の回答者を無視していいのかというほか、特に日本人は6(ってぎりぎり合格くらいに思いがち)ですが、これはしっかりマイナスに働く点などがあったりします。11段階も必要なのか、6と7、8と9の間に実は大きな結果の差があるわけですが、その切り分けが回答者に依存する点などがあります。
自分が実施した過去の経緯だと3以下を着ける人は国内では数パーセントくらいなので、こんなに分ける必要があるのかという点はいつも悩ましいところではあります。
例えばのケースで算出してみましょう。100人の回答者が以下のような分布で回答したとします。
推奨者は9, 10点の割合ですので、100人中25人で25%
非推奨者は0~6点の割合なので、100人中45人で45%
スコア算出には使わない中立者7, 8点の割合 30% となります。
NPSは25-45で-20となります。
(見ていただいたようにスコアは-100から100までの間となります。)
NPSの起源(興味ない人は飛ばしてください)
Wikipeida先生によると
英語版の先生によると
まとめると、フレッド・ライクヘルド(Fred Reichheld)さんが開発した顧客ロイヤルティを測る指標で2001年に初めて実施され、2002年にハーバードビジネスレビューに『The One Number You Need To Grow』というタイトルで発表された指標です。もう20年戦士ってことですね。
現在はBain & Company と Satmetrixという2社が商標を持っているようです。
ちなみに、自分が初めてNPSの調査をしたのは2014年くらいだったと記憶してます。当時外資系の調査会社にいて、全世界で共通の商品に対してNPS調査をしました。
NPSがなぜよく使われるのか
NPSは顧客ロイヤルティを測る指標として便利ということでした。
顧客ロイヤルティとはなにかというと、ブランド論とかで出てくる商品サービスの信頼感みたいなものを表す指標です。ロイヤルティが高まると将来的に収益性が高まるものと考えて向上をはかっていくことができます。
その中でなぜNPSが良くつかわれるかというと、1問のアンケート結果で、面倒な計算方法も不要で結果を得ることができることです。その結果を踏まえて商品・サービスを評価できるところがメリットではないでしょうか
どう見ていけばよい?使い方
とはいえ、このスコアの使い方です。NPSは○○以上あればよいという絶対的なスコアではないと考えています。種類、業種だけでなく、聞く人・国によっても結構スコアは変わってきます。
相対・比較しながら見るスコアです。
①競合との比較
②時系列での比較
③推奨者と非推奨者の違いの比較
①競合との比較
ひとつめは対象となる類似の商品、サービスで同じスコアを算出し、自分たちのポジショニングを確認する方法。マイナススコアになるので平均という言葉が正しいかというと悩ましいですが、対象群のおおよその基準となるスコアを見たりその中でどのくらいの位置にいそうかという観点で見る方法です。
ちなみに、アンケート作る際には自社商品にだけバイアスがかからないように、NPSは最初に聞く必要があります。
②時系列での比較
ふたつめは、時系列でカイゼンしているかどうかを見る使い方です。
これは比較的わかりやすいかと思いますが、アンケートなので、対象者の条件が同じことが必須となります。
③推奨者と非推奨者の違いの比較
3つめはスコアそのものではなく、推奨者と非推奨者を分ける要素を見るという方法で、1つの質問でユーザーをグルーピングできるので、他の質問でブランドの認知ポイントなどを聞いたりし、どの要素が結果を分けているかという観点で見ていくこともできます。
注意点(スコアのバラツキ)
最後に注意点です。
NPSが有用で気になると思った方、過去の結果を見てみようと思った方いるのではないでしょうか。そのときの注意点としてNPSもアンケート結果ということを覚えておいてください。
よほどのことがない限り全数調査は不可能です。ということはこのスコアにはバラツキがあるよってことです。(本当は知りたい全体の結果は今回のスコアのある程度の範囲内にあるってことです。)
例えば、今回上で見たケース。100人中25人が推奨者になりました。分かりやすく推奨者か推奨者以外かという2項分布で考えてみても±10ポイント以上は90%以内の確率で動きうることが計算できます。非推奨者もほぼ近いくばらつくのでバラツキ幅は2倍近くになります。
(正確には、多項分布という方法でばらつきを計算する方法があります。がここでは割愛)
なので、特に時系列でよくなった悪く成ったを考える場合はバラツキはどの程度ありそうなのか確認しながら見る、もしくはそれがわかる人と一緒に見るといいと思います。
ところでNPSってどれくらいの人が知っているのでしょうか?
コメントにアンケートを用意しました。該当するものにスキをお願いします。
①どれくらい勧めますか というアンケートに回答したことがある。
②NPSという言葉を聞いたことがある
③NPSの計算方法を知っている
よろしくお願いします。