はとけさまのおしえ「偏向」
人生には「楽しいこと」がたくさんあります。
試験に合格したり、好きな人と一緒になったり、欲しいものが手に入れられたりしたら嬉しさと幸せを感じるでしょう。
でも実はそれが「悩みや苦しみ」の元になることもままあります。
試験に合格して学校に入学したり、会社に就職したりしても、その中でさらに「競争に巻き込まれて」苦しい思いをすることもあります。
好きな人と一緒になっても、心が離れたり、「浮気や不倫」で苦しんだりする人も多いでしょう。
欲しいものを手に入れても、やがて壊れたり、使い勝手が悪かったり飽きたりして、やがては「手放したり維持費に苦しんだり」します。
そして、「なぜこんなに人生は苦しいのか」と想いを巡らす人は多いと思います。
でもよく考えてみればそれを引き入れたのは、他でもない「自分」なのです。
つまり「自分の行いによって、自分の心が痛めつけられる」状況が起こります。
そういう状態を、仏教では「業に焼かれる」と説かれております。
ではそこから解放されるにはどうすればいいのでしょう?
答えは簡単です。
それは物事を「ありのままに観る」ということです。
でもありのままに観ることは実は甚だ難しいのです。
それはなぜかというと、物事を「一つの方向」からしか観られないからです。
幸せなことや嬉しいことには、悲しみや苦しみが隠されている。
果物や野菜を様々な方向から見て買い求めるように、「偏向することなく」満遍に観ていく。
そういう心持ちは大切なのではと思っております。
☆今日の一句☆
物事に
裏も表も
ある現世