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ほとけさまのおしえ「大晦日」

 年末になり、いよいよ「大晦日」が近づいてまいりました。

 大晦日は一年の最後の日であり、その最後のひとときには「除夜の鐘」が鳴らされます。

 歳を跨いで鳴らされる鐘の数は、「百八」です。

 これは私たちがそれぞれ心に持っている「煩悩」の数と同じです。

 ではなぜ除夜の鐘では皆さんの「煩悩の数」を鳴らすのでしょう?

 それは私たちみんなが「煩悩でできている」ということをもう一度確かめるためだと思っております。

 つまり、「今年一年様々な煩悩に煩わされ悩まされてきた自分」と、「新年も様々な煩悩に煩わされ悩まされるであろう自分」を再認識するためではないかと思っております。

 そして私がそうであるように、皆さん全員が同じ「煩悩具足」の存在であることをもう一度思い起こすためではないかと。

 「煩悩だらけの私ですが、今年一年お世話になりました。」

 「煩悩だらけの私ですが、来年もどうぞよろしくお願いいたします。」

 そんな心持ちで年末年始のご挨拶をしていただくと、また「違ったお正月」が迎えられるのかもしれません。


☆今日の一句☆

 我が心
   煩悩百八
      満ちておる


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