ほとけさまのおしえ「秋のお彼岸」
明日はお彼岸の「中日(ちゅうにち)」です。
なのにまだまだ暑さが残り、北陸では台風の影響で「大雨」が続いております。
大変な思いをされている方に心を寄せ、お見舞いを申し上げたいと思います。
お彼岸というと、「お墓参り」を思い浮かべる方は多いと思います。
故人様の「ご冥福」をお祈りすることは尊いことだと感じております。
でもせっかくのお墓参りなので、もっとお彼岸の「深い意味合い」も味わっていただけたらと思っております。
そもそも、なぜ「この時期」をお彼岸というのでしょう?
また春と秋にお彼岸の時期があるのはどうしてなのでしょう?
実はお彼岸は春分の日、そして秋分の日と深く関係しております。
それぞれの日がお彼岸の「真ん中の日」という意味で、中日(ちゅうにち)と言われます。
そしてその「前後三日間」ずつを合わせて「合計七日間」をお彼岸というのです。
今年の秋のお彼岸は九月十九日から始まり、中日は二十二日、そして二十五日で終わることになります。
ちょうど「三連休」になることも多いので、お墓参りを兼ねて出かけることも多いでしょう。
ではなぜこの時期を「お彼岸」というのでしょう?
お彼岸は読んで字のごとく、「彼の岸(あちらの岸)」という意味です。
岸の向こう側とはつまり、「三途の川を渡った向こう側」という意味合いがあり、真宗では「極楽世界」を指すことになります。
対して現世はこちらの岸という意味で「此岸(しがん)」と呼ばれます。
お彼岸は、「あちらの岸にいらっしゃる故人様や仏様に想いをいたす時期」と言ってもいいでしょう。
なぜ「秋分の日」がお彼岸なのかと申しますと、それは日の沈む位置が「真西」になるからです。
極楽世界は西方にあると言われており、その方角を「正確に把握」できるこの時期にお参りするわけです。
さて、あなたが故人様に向けて想いを致すとき、同時に極楽世界からも私たちに向けて「願いの光」が届けられているのをご存知ですか?
故人様も仏様になられて、阿弥陀如来様と一緒に私たちに、「智慧と慈悲の心」を届けていただいている。
そのことを感じ、「今ここに生かされているこの命」に感謝を申し上げる。
そういう想いでお彼岸を過ごしていただければ、ありがたいなと思っております。
☆今日の一句☆
お彼岸に
光が届く
ありがたし