ほとけさまのおしえ「反対ことば」
言葉には「反対の意味」を表すものがあります。
「対義語」と言われて、意味が「対」になるような言葉です。
例えて言うなら「愛の反対は憎悪」、「成功の反対は失敗」になります。
でも実は「そうではない」と言われた方がおりました。
マザーテレサは「愛の反対は憎悪ではなく、無関心なのです」と言われましたし、坂本龍馬は「成功の反対は失敗ではなく、行動しないことである」と言われたのです。
そこで試しに仏様の対義語を検索してみると、「神様」「衆生」「鬼」などとでてきます。
でもどれもしっくりと来ません。
神様と仏様は、仏教と神道が相入れない関係であると思っておられるのではと思いますが、どちらも人々に幸せをもたらすためのものであり、どちらかというと「同朋」と言えるでしょう。
衆生は確かに仏様に救われる存在ですが、同時に衆生の中には誰にも「仏性」がございます。
鬼も然り、「鬼の目にも涙」はあるものです。
つまりは、仏様はありとあらゆるところに存在し得る方なのではないかと思うのです。
そして仏様とは反対のところにおられる方であっても、深い慈悲と智慧で見守り救おうとされている。
そういう「無碍光(むげこう)」に照らされているからこそ、私たちは安心できるのではと思っております。
☆今日の一句☆
ほとけさま
無碍光照らし
観護(みまも)れる