ほとけさまのおしえ「大仏様」
皆さん、日本で一番大きな大仏様(坐像)はどこにおられるかご存知ですか?
「鎌倉の大仏様」でしょうか?
それとも「奈良の東大寺の盧遮那仏様」でしょうか?
いえいえ、日本一の大仏様は実は「越前大仏」です。
鎌倉大仏は約11m、東大寺大仏は約15m、そして越前大仏は約17mもの大きさです。
でも鎌倉大仏や東大寺大仏と比べて「知名度」はいまいちなのではないでしょうか?
そういう私も先日、「福井県勝山市」を訪れた時にはじめて存じ上げた次第です。
というのも建立されたのは「つい最近」です。
地元出身の実業家であったタクシー会社の創業者「多田清」さんが私財を投じて建立し、昭和六十二年五月に開眼供養をされたそうです。
つまり皆さんの浄財を集めて作られたものではなく、一人の方が地元福井への想いを込めて作られたということになります。
建立にかかった総額はなんと「三百八十億円」だそうです。
当時は「バブル経済」真っ只中、今とはスケールも桁も違いますね~。
ちなみに多田清さんの奥様の出身地にも大仏を建立されたそうで、その費用も清さんが出資されたのだとか。
そして清さんはその「四年後」にこの世を去ります。
一代で巨万の財をなした方とて、「死苦」を免れることはなかったのです。
大仏様のお顔を拝見していると、「人生の儚さやその意味」について考えさせられます。
大仏様は私たちをどのようにご覧になり、どのように救おうとされているのか。
その「意味」を感じながら参詣させていただきました。
☆今日の一句☆
大仏様
私の命は
どう映る