ほとけさまのおしえ「灼熱の世界」

　夏です。

　そしてとても「暑い」です。

　全国の「最高気温ランキング」に地元の地名が入っていたりすると、それだけでクラクラしてしまいます。

　世界的には「五十度を超える」ところもあるとか。

　温暖化による「想像のできない灼熱の世界」が迫りくる実感が湧いてきております。

　灼熱の世界といえば、六道の世界でも「地獄界」が思い起こされます。

　地獄界にはさらに「八つの世界」があり、その中でも「焦熱（しょうねつ）地獄 」や「炎熱（えんねつ）地獄」、そしてさらに「大焦熱地獄」がございます。

　あまりにも「壮絶」なのでどんな世界なのか詳しくは申せませんが、簡単に言うと鬼さんたちに我が身を「バーベキュー」にされる世界なのです、、、。

　では地獄界には、いったいどんな悪いことをしたら落ちるのでしょう？

　それは「殺生、盗み、邪淫、飲酒、妄語、邪見（仏教に背くことを吹聴する）」などをした人が行くとされております。

　これを聞いて「あれっ、これしたことあるな～、、、」と思った人はいませんか？

　そう、私たちはほとんど地獄に行くことが「決まっている」とも言えます。

　歎異抄には親鸞聖人も「地獄は一定すみかぞかし」（我が身はいずれ必ず地獄に行くであろう）とおっしゃられたことが記されております。

　そんな私たちが唯一救われるのは阿弥陀如来様の「摂取不捨のご利益」にすがるしかないのだとも言えます。

　そして地獄界から見ると、この人間界はまるで「極楽」に感じられるのではないかなと想いながら、水シャワーと扇風機で暑さを凌いでおります。

☆今日の一句☆

　同じでも
　　　　「暑い」と「熱い」は
　　　　　　　　　　　　　違います