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ほとけさまのおしえ「おめでとうの真実」

 秋の「晴れやかな空」が広がっています。

そして晴れやかといえば「祝い事」です。

 祝い事は祝う方も祝われる方も、とても「晴れやかな気持ち」になるものです。

 「出産祝い、入園や入学祝い、就職祝いに結婚祝い、退職祝いに還暦祝い、米寿祝いや白寿祝い」と生きていれば様々な祝い事があります。

 でも実は祝い事にはもう一つ「付いてくるもの」があるのをご存知ですか?

 それは思い通りにならない「苦しみ」です。

 「そんな事考えてたら祝う気分になれないよ〜」と思われてしまいますよね?

 なので苦しみには「蓋」をして、「見て見ぬふり」をして晴れやかな部分だけを見て気分に浸るわけです。

 でも実際は、出産祝いには子育ての大変さが付いてくるわけですし、子どものことで夫婦喧嘩が増えることも多いでしょう。

 入学すれば、新しい環境に馴染みその中で切磋琢磨していく苦しみが、就職すれば通勤時間や人間関係や薄給や解雇不安に苦しみを覚える人も多いでしょう。

 つまり「おめでとう」と言われることには、その裏に必ず「苦しみ」が付いてくるのです。

 親鸞聖人は「真実から目を背けずにしっかりと見なさい」と教えられました。

 実際、親鸞聖人の称号は「見真大師」、つまり「真実を見る先生」です。

 そして「仏教の本質」もそこにあると思います。

 「この世は苦しみに満ちている」

 それは祝い事とて例外ではなく、むしろそれを含んでいるからこそ祝い事にしているのでしょう。

 そんな世の中を「苦を受け流し気にせず生きていく」方法こそ、祝われる事なのかもしれません。


☆今日の一句☆

 祝い事
   苦しみ悲しみ
        引き連れて

 

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