ほとけさまのおしえ「ケージ」
知り合いのアパートに「一匹の猫」が飼われております。
なかなか懐かなかったのですが、何回か顔を合わせていると、徐々に慣れてきて、最近は「ゴロゴロ」喉を鳴らしながら寄ってきてくれるようになりました。
その猫は普段は「ケージ」に入っています。
少しずつ慣れてよく動くようになってきたので、ケージを「三階建て」の大きなものに変えたそうです。
一階がトイレやご飯の場所、三階が寝る場所、そして二階が行き来するための場所です。
ケージを変えると、よく動き「それぞれの場所」でくつろいだり甘えたりするようになってきたそうです。
つまり、ケージの大きさによって「猫の動き」が変わり、より様々な様子を見せてくれるようになってきたのです。
でもこれってよく考えてみれば、「自分にも当てはまるな」と感じております。
「車中泊」では膝を曲げて丸まってじっとしていますし、ホテルの「ダブルベッド」には大の字になってくつろいだりします。
また旅行に出かけて広い世界を見ると、今までの自分の見方が「小さく」感じたり、様々なイベントに参加すると人との関係が徐々に「広がったり」します。
つまりは「周りの環境」にけっこう影響されているのですね。
お寺にいると鐘つきや御堂の掃除など当たり前のように行いますが、実はそんな経験をしている方はごく一握りの人だけなのです。
そして読経したり手を合わせたりして仏教に触れていられることは、もしかしたら「心のケージから解き放たれている」ひとときなのかもしれません。
☆今日の一句☆
ケージから
出られなくとも
広げよう