仏教に学ぶ生き方、考え方「寄り道」
最近の小学生は下校の時「寄り道」をしないようです。
でも私が子どもの頃は下校中の寄り道は「当たり前」でした。
もちろん、寄り道をしないように言われてはいましたが田舎の学校の下校中に寄り道しても誰からも何も言われません。
なので小川に入ったり畦道で「カエルやザリガニ」を探したりして、フラフラと帰ったものです。
時には「野犬」に追われ、辛うじて石垣の上に登り犬が去るのをじっと待っていたり、近くの神社で大きな「蛇」に遭遇し、また引き返したりしたこともありました。
そして家に帰っても、「ランドセル」を玄関に放り出し、水だけがぶ飲みしてまた自転車で出かけます。
そして畦道や砂利道を「あてもなく」走り回ったものです。
狭くて細い道であればあるほど、「好奇心と走破感」が高まりました。
川沿いの細道を走っている時にバランスを崩し、三メートルほど下の「川」に落ちたこともありました。
奇跡的に足から着水し難を逃れましたが、後から落ちてきた「自転車」のハンドルが激しく胸に当たり、しばらく「呼吸ができず」にこのまま命を終えるかもと感じたこともありました。
夏は近くの川で「亀の甲羅」のような岩から飛び込んだり、「砂防ダム」の滝に打たれたりしました。
近くにはがけ崩れの現場があり、山肌がむき出しのところを運動靴とトレパン姿で「滑り降りる」スキーごっこをしたこともありました。
何故かバランスよく滑り降りることができ、自分は「天才」ではないかと思ったものです。
山中に入って「アケビ」を大量に採り浴びるように食べたり、氷柱(つらら)で固められた滝を見に「冬の山中」を冒険したこともありました。
放課後はすべて子どもたちだけで遊び、大人は全く「介入していない」世界があったのです。
「五時のサイレン」がなってからもボールが見えなくなるまで「三角ベースボール」に興じたこともありました。
そしてそのすべてが、今の私の「原動力」になっていると感じるのです。
子どもの好奇心と高揚感を優しく見守ってくれた地域や社会の「有り様」には感謝しかありません。
そして「寄り道」と言われるような事が、実は「心の目的地」への道程となっていると思っております。
☆今日の一句☆
人生の
寄り道実は
目的地