空を見る

　空を見る。
　青色の空を。
　空を見る。
　赤色の空を。
　空を見る。
　灰色の空を。
　空を見る。
　流れる雨を。

　空は広く大きく広がる。
　表情はころころ変わる。
　太陽が輝いたり、雲が湧いたり、雨が降り注いだりと忙しい。
　いつもそれに振り回されるのだ。
　それぞれの日々に意味があり、それぞれの空が思い出になる。
　空を仰げば心地好い。

　空を見る。
　暗い夜空を。
　空を見る。
　光り輝く月を。
　空を見る
　空に鏤められた星々を。

　夜の空は昼とは違う。
　畏怖を抱く。
　それでも表情はころころ変わる。
　星の光を、月の光を、そして闇夜を眺めれば心落ち着く。

　空は一つではない。
　胸に抱く空は誰にもあるから。
　ふと気が付けば空を見上げる。
　そうして思うのだ、空は広い。
　色々な空の下、心は動く。
　喜怒哀楽のように。
　
　だから何かあれば空を見上げよう。
　きっと何かを教えてくれるから。
　夜も昼も夕暮れも違う顔を持つ空だからこそ。

　あなたの空は何色ですか？
　そんな問いかけを贈る。

　空を見る。
　誰かと一緒に。
　空を見る。
　あなたと一緒に。
　空を見る。
　限りない思いを込めて。