晩秋の東近江トレイル・繖山コースを縦走する
猪子山公園の猪子山登り口に3人が集合し、東近江トレイル・繖山コースの縦走に出発します。今日の目的は、晩秋の紅葉・黄葉を眺めながら山道を縦走し、観音正寺参拝そして日本百名城の観音寺城の石垣などを見学することです。道中はもちろん、観音正寺の紅葉が真っ最中です。
猪子山の麓にある鳥居です。ここに車を止めて、８時30分に出発です。
初めてこのコースを歩く方もおられるので、山面古墳・岩船神社・巨石なども見学しながらゆっくり登ります。北向岩屋十一面観音に参拝し、今日の安全な山歩きを祈願し山道に入っていきます。
歩き始めると、さっそく、あちこちにタカノツメの黄葉、今日は絶好の天気そして紅葉・黄葉見学のタイミングもばっちりのようです。伊庭山（城址）・北須田山（城址）で小休憩し、アップダウンの山道を進んでいきます。
出発から2時間ほどで、雨宮龍神社に到着です。ここで少し長めの休憩を取ります。いつものことなのですが、この場所は時間的に逆光タイムなので、なかなかうまく写真が撮れません。
ここから、いったん坂道を下っていきます。
５分程降りると、東近江トレイルコースを横断する形の「地獄越」という名前のついた場所に着きます。小さな祠にお地蔵さんが祀ってあります。山道整備のボランティア作業の時も、いつも休憩する場所です。ここから繖山三角点まで急登・高低差200mほどあります。小休憩し登り始めます。
登って行くと、次第に見晴らしがよくなります。少し靄がかかっていますが、安土山（城）がよく見えます。
振り返ると、雨宮龍神社がある明神山、周囲は紅葉が真っ盛りです。
足元を見るとキノコが・・・。松茸に似ています。残念ですが違います・・・。キノコの名前はわかりません。
ドンドン登って行くと、三角点の手前でこの花に出会います。ミヤマシキミです。この低木をオクリョウ（億両）というそうです。千両・万両はよく知られていますが・・・。
そして、なんとなんと紅い実が・・・。ミヤマシキミの実です。雌雄異株の植物ですが、あまりこの赤い実は見ないので、幸運でした。
コシアブラの葉っぱが落ちています。タカノツメは3枚、コシアブラは5枚です。コシアブラは、すでにほとんどの葉っぱが落ちたようです。
そして、ようやく三角点（432m）に到着です。三角点近くにあるトレイル地図看板です。出発からここまで3時間半、風景を楽しみ、植物観察もしながらゆっくり目のペースです。
三角点を後にして、観音正寺・観音寺城跡方向にある繖山最高点（440mほど）にたどり着きます。ここを左へ進めば大土塁を経由して、麓から登ってくる車の駐車場です。迷いやすい三叉路ですが、右に曲がり坂道を下っていきます。いよいよ城郭ゾーンに入っていきます。
少し下ると石垣郭に出会います。楢崎郭でしょうか・・・。左右に、たくさんの郭跡があります。
本丸跡にたどり着きます。グイ違い虎口・・・、そして、太夫井戸も見学します。観音寺城跡は六角佐々木氏の城で、日本百名城そして中世の五大山城のひとつで、巨大な山城です。ここから、桑実寺を経由して安土城側に降りていくこともできます。
本丸から平井丸に降りていきます。有名な平井丸の平虎口です。少しずつ崩壊しそうになってきたのが心配です。
宮津口方向の石垣も圧巻です。今も健在で、500年以上も前の石積です。
池田丸の虎口石垣です。池田丸は、観音寺城跡でもっとも大きい郭だそうです。
郭の周辺も、紅葉しています。
池田丸から更に下って大石垣に到着です。天気が良いので、ここで昼食・休憩します。。
昼食を終えて観音正寺に向かい、この植物に出会います。カンアオイでしょうか・・・。ギフチョウの幼虫の食草とされていますが、カンアオイにもいろいろ種類があるのでしょう・・・。この辺りで、ギフチョウを見たという情報は聞こえてきません。
観音正寺に到着し、ご本尊に参拝します。観音正寺は以前に焼失し、20年ほど前に再建されています。以前のご本尊は立像でしたが、現在は座像です。
境内では、見事に紅葉したモミジに見とれます。出発から５時間が経過しました。
観音正寺を出発して奥の院を通過します・・・。
お茶子地蔵・・・、
そして、布施淡路丸の石垣郭を見学します。
一気に川並道を下山し、麓のイチョウの巨木の場所に到着です。出発からここまで6時間15分程です。
結神社付近のモミジの紅葉を横に見て、観音寺口バス停に向かい帰路につきます。帰ってみれば歩数は2万歩ほど、全所要時間は7時間ほどで、無事に帰還です。ゆっくりと紅葉風景を満喫しながら東近江トレイル・繖山コース縦走・・・。満足な一日でした。