青春の1ページ
おじさんはね、
オジサンではないのですよ。
いつでも青春ど真ん中なのが
おじさんなんです。
なので、
僕には老後がありません。
たぬきの親子さんの企画に
コソっと、参加します。
青春時代の
第2期あたりのお話です。
17歳前後。
高校2年生ですね。
修学旅行で広島・京都へ
行きました。
クラスで班分けをするのですが、
必ず、どこの班にも入れない
消極的な生徒がいるもので、
水谷君は独りぼっちでした。
彼は非常に頭が良くて
学年で1,2位を争う優等生。
特に英語は常に100点。
95点を取った時には
落ち込んでいました。
因みに僕は45点が普通で
50点以上取ると
メッチャ喜んでました。
(担任は英語教師)
そんな水谷君を
僕らの班に入れてあげて
いざ、修学旅行出発!
先ずは広島、宮島へ。
この鳥居だけは
見ましたが、
見ただけであって、
ここがどこだか、さっぱり覚えていません。
とにかく、新幹線も
観光バスも寝て過ごしました。
修学旅行は昼間の観光よりも
夜が大切です。
夜盛り上がるためにも
昼はトコトン寝だめする。
劣等生には当たり前の行動です。
夕飯が終わり、自由時間。
さぁ、ここからが修学旅行だ!
班で行動しながら
付近を散策。
たまたまやっていた縁日で
屋台が並ぶ場所に行きました。
射的ゲームや、金魚すくい
ヨーヨー釣りなどで盛り上がり
みんなでぶらつきました。
「水谷も何かやれよ」
「いや、僕はいい」
「半分やるから、やってみ!」
輪投げを半分渡し、
無理やりやらせました。
そんなことをしながら
宿舎に戻り、就寝…
…する訳も無く!
消灯時間が過ぎてからが
修学旅行の醍醐味です。
先ずは恋バナに花が咲きますわな。
盛り上がって話をしている中、
水谷君は、一人寝てしまいました。
一番先に寝た者は、、、
必ず餌食になる。
顔面落書き~~ヾ(@⌒ー⌒@)ノ
注:本人ではありません👆
大声を出して笑えない、消灯時間後。
でも、笑うよね。これは。
見回りの先生がドアを開けます。
「コラ!騒いでんのは誰だ!」
みんな寝たふり。
水谷君だけ目が覚めます。
先生は「水谷!何だその顔!笑」
その笑い声に、全員こらえきれず
吹き出します。
水谷君怒る。
「水性マジックだから大丈夫だよ」
顔を洗って、やや不機嫌な水谷君。
不機嫌な奴は、枕投げの標的!
徐々に彼も打ち解けてきた感じで
一緒に盛り上がれるようになってきました。
そこへまた、先生が!
「お前ら、そんなに騒ぎたかったら
ボイラー室でも行け!」
と、言われ、
ボイラー室に連れて行かれました。
なので、
ボイラー室で、散々騒いでいると、
「お前ら、まだ分からんのか!」
と、先生からお叱り。
(騒ぎたいなら
ボイラー室行けって言ったじゃん)
翌日は外出禁止となり、
反省文✙宿舎の掃除の手伝いを
させられ、
予定していた、原爆ドームや
広島焼きを食べることも出来ませんでした。
そんなこんなで京都へ移り、
最終日の夜。
水谷君も、当初とは違い
かなり馴染んできた。
最後の晩餐。ではなく、😅
最後の夕食を終え、
自由行動ってことで、
その前に風呂行くか!
と、なりました。
「あれ?水谷いねぇなぁ」
「どこ行った?」
「最後に部屋出た奴、誰?」
「俺だけど、まだ水谷部屋にいたな」
「そうか」
部屋に戻ると、
水谷君の姿が見えませんでした。
「あれ?あいつどこ行った?」
みんなで宿舎を探し回りました。
色々と探してみましたが
彼の姿は見つけられず、
担任の先生に言いに行きました。
すると、同室の1人が
「水谷、見つけた…屋上に…けどヤバい!」
その一言で、みんな察しがつきました。
ヤバいって何?
まさか、飛び降り?
何で?
そおっとドアを開け、
声を殺して、屋上に出ました。
水谷君は屋上に続く非常階段の
踊り場で、柵を持ちながら
やや上を向いてました。
僕ら半分は、戻って階下から
非常階段を上がってくるチームと
そのまま近づくチームに分かれました。
足音を立てないように、
そっと近づき、
二人掛かりで、
羽交い締め!
「水谷!早まるな!」
非常階段を上がるチームも到着し、
事なく無事に確保!
「何だ?どうした?水谷!」
「飛び降りようとするバカいるか!」
「何があったんだ?おい!」
それぞれが一斉に声を出したもんで
何言ってるかよく分からないまま
水谷君は、
「星がきれいだから見てただけだよ~」
へ?
自殺じゃないの?
人騒がせな…
みんな安堵。というより
拍子抜け。
そして出た言葉は、
「紛らわしいんだよ、バカ野郎!
お前なんか死んでしまえ!😁」
そんな水谷君
卒業文集に書いていた
「楽しかった思い出」のページには
修学旅行で初めて友達が出来た
と書いてありました。
ありがとうございます。100円で、6本増やせます。 あ、増毛の話です。