ロンドン警視庁が定義する「反社会的行為」

「反社会的」の定義を調べていると、ロンドン警視庁が反社会的行為 (antisocial behaviour) について簡潔に説明していた。

https://www.met.police.uk/advice/advice-and-information/asb/asb/antisocial-behaviour/

対象の影響範囲によって、大まかに3つに分類される。

  • 個人反社会的行為:個人・集団

  • 迷惑反社会的行為:コミュニティー

  • 環境反社会的行為:より広い範囲(公共空間や建築物など)

つまり、日本では「迷惑行為」と呼ばれる行為を「反社会的行為」と呼んでいる。anti-socialは、英語の辞書的な定義では"harmful to society"とされ、直訳すると「社会に害がある」ことなので、直感的で分かりやすい。(この言葉が、英国で広く使われているのか、米国やその他英語圏の国々でも使われているのかは分からない。)

また、警察がこれら反社会的行為について、広く市民に通報を促しているのも興味深い。日本では原則的に警察の担当は刑法に限られ、一般には行政が「迷惑行為」を担当することが多い。結果的に、こういった社会に散在する迷惑行為が野放しになっている。これは社会制度の設計の問題であり、人間の人格の制限の問題であり、社会の根源的な問題であるが、この辺りの話は別の文章で説明したい。

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