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「お宅の愚妻」【エッセイ】六〇〇字

 ジェンダーフリーの時代。ひとの配偶者のこと、どうよんだらいいのだろう、ふと思う。つい「奥さま(さん)」とか、「ご主人」とか、言ってしまう。でも、それは、本来、女性蔑視言葉。「奥にいるひと」「主たるひと」を意味する。「旦那さん」もそう。辞書では、「女性と特別の関係をもち、生活の面倒をみている男。パトロン」とある。「ご亭主」も、「その家の主人」という意味で、同じこと。
 てめえの妻・夫に、「うちのデブ」だの、「うちの粗大ごみ」だの、「カカア」だの、「愚妻」だの、どう言おうが、むしろ愛情を感じることが多いので、どうでも、いい。
ひとの配偶者に、「妻・夫」に匹敵するジェンダーフリー的な言葉がないのが、現状だ。
では、なんとよべばいいのか? 配偶者の「妻」「夫」が、正確な表現だが、「妻さん」「夫さん」と使うのは、なにか違う。英語でいうと。「ベター・ハーフ」「パートナー」「ワイフ」「ハズバンド」。

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 で、提案! 「相方さん」、である。「相方さん、お元気ですか」。女性にも男性にも使える。英語でパートナー。または、「ご伴侶」、「つれあいさん」なども、ありそうだ。そういえば、宮崎あおい、堺雅人主演の映画『ツレがうつになりまして。』ではないが、「ツレ」があるな。
 男女雇用機会均等の時代。「看護婦が、看護師」、「保母・保父が、保育士」。「スチュワーデスが、CA」となってきているのだから、夫婦に関するよび方も、変わって、いい。

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