Zoom句会の優秀作発表 & 「無関心」【エッセイ】八〇〇字
早大エクステンション「エッセイ教室」冬講座。最終のお題は、「無関心」。過日書いた、スウェーデンと日本の政治を比較した長編(八〇〇〇字)エッセイを、十分の一に詰めました。八〇〇字エッセイとして成立しているか否かをご判断ください。教室は、この添削が戻る3月4日で終了。4月8日まで、春休みに入ります。
きょうは、このエッセイを(おまけ)としてお上品に掲載。メインは、2年前から仲間と続けている「Zoom句会」の、(勝手に決めた)優秀賞を発表します。が、成長は全く感じられません・・・。 (-_-;)
以下の四句のうち、「才能あり」の句があるでしょうか? 評価して頂ければ、嬉しゅうござる。(笑
お題:縁日・夏休み
A)蝉時雨 太鼓のふれや 紙芝居
B)縁日や 団扇もつ親 ポイもつ子
お題:おでん
c)帰り道 妻か暖簾か おでん酒
お題:冷蔵庫のメモ
D)冷蔵庫 巣立った子らの マグネット
(おまけ)
無関心【エッセイ】八〇〇字
スウェーデンの国政選挙の全体投票率は九〇%近い。日本は五〇%強。二〇代では、八〇%強に対して約三〇%。この差は、何か?
クラウディア・ワリン著『あなたの知らない政治家の世界』では、大きな要因を、「質素な政治家」と「透明性」とを、挙げる。
政治家といえども一般国民の年収と大きくは変わらない。平均で約九五二万円(世界二〇位)(日本は、三位:約三〇一四万円、米国は五位:約一九一四万円)〈二〇一九年〉
これでは、金目当ての人間は政治家になろうとは思わないだろう。しかし、報酬が少ない分、利権を利用し悪事を働く可能性は残る。そこで、国民の厳しい、監視体制がある。
象徴的な話がある。第二次世界大戦から戦後にかけて首相を二回務めたアルビン・ハンソンは、通勤の帰宅途中。電車から降りようとした際、心臓発作により急死。日本のように、運転手付きの専用車ではなかったのだ。
スウェーデンでは、一七六六年に世界に先駆けて透明性にかかる法律を作った。日本のように、黒塗りの文書が出されるとか、改ざん・廃棄されるということがない。厳格に管理されている。この透明性があるからこそ政府を信頼し、高率税でも払うのだろう。かつ、税金の使い方には厳しく、チェックが入る。
「質素な政治家」と「透明性」の前提があるだけでも投票率が高くなるのは、納得できる。さらに、率を維持、上げるための教育がある。
日本では、「せめて、投票に行こう」レベル。政党政治である以上は、投票先の政党が問題。一強政治を放置したままでは、何も変わらない。安定を求めるひともいるが、不安定さは、民主主義の側面でもある。現状は、独裁と変わらない。下野するかもしれないという緊張感のある体制が必要だ。一度は夢見た二大政党制を、いま一度、だ。その責務を、いまの国民が負っている。夢ある未来のために。
(ふろく)
上の『無関心【エッセイ】八〇〇字』。Note仲間の下記ご指摘を受け、書き換えました。ん?変わらない?もっと悪くなった?(笑
※太字の部分が大きな修正箇所です
「くなんくなん」さんのご指摘
:長いほうの前作を知っているせいか、やはり最後にかけてのバタバタ感は否めない気がしますが。
「アルプ・スナフキン」くんのご指摘
:最後の「一度は夢見た二大政党制を・・・」以下の部分は筆者の思いが出過ぎていて蛇足のようにも感じますが