
「あの女(ひと)探し」番外編 マンハッタン散歩(3-2)【エッセイ】一〇〇〇字
8月7日にアップした「あの女(ひと)探し」の続編、じゃなく、「あの女(ひと)探し」をするきっかけとなった、マンハッタンの旅の話。
「あの女(ひと)」探しから、“母をたずねて三千里”に変わったが、その珍道中話です。
マンハッタンは、1枚の岩盤の上にある、らしい。だから、あのスレンダーなペンシルビルも可能で、セントラルパーク内で、岩が露頭しているのも散見される。
初日は、ヤンキーススタジアムで、開幕戦に先発したマー君を応援。夜は、旧知の仲、Nと3歳半の娘と4人、和風レストランで初対面。2日目は、ザ・メット(メトロポリタン美術館)とフリック・コレクションでフェルメールを食い入るように鑑賞。Yさんは、公演前夜祭ということで、N母子と3人でステーキを堪能する。Nのツレは、都合よく出張中だったので、面倒なこともなく、全日程を一緒できた。
Nが撮ったグットショット
「母の生誕地探訪」は、スケジュールの中間日、3日目、3月30日(土)に入れた。Yさんの母上が生まれたのは、セントラルパークの北、ウエスト、4km位にあるハミルトン。パークは、南北4km、東西0.8km。宿泊のホテルは、パークの入り口まで1kmで、グランドセントラル駅の近く。直線距離で都合9kmになる。パーク内を通り、北上することに。当初から、天気が許せば肌でNYを感じながら探訪しようと決めていた(というか、地下鉄を間違いなく利用できるか不安であったこともある・・・)。
遅めの10時にホテルを出る。マンハッタンは、碁盤の目のようにデザインされていて1ブロックが50m。分かりやすい。天気に恵まれ、初日から晴れ。気温が15度を超えていて、パーク内を上半身裸で走る強者もいるぐらいであった(さすが、ニューヨーカー!)
まずは、4分の1入ったパークの西通り近くにある“ストロベリー・フィールズ”。記念碑の“IMAGINE”に立つ。通りを渡れば、レノンが殺害された住居“ダコタ・ハウス”の前に。入口に立つ警備員に、「Is this the Dakota Apartments ?」なんて訊いてみる(わかっているのだけど。一応)。
あとは、ひたすらパークの北端をめざす。もちろん、まっすぐな舗道ではないので、端に到達した時点で、1万歩を超えていた。地図上は、目的地まで半分、ということになるが、順調に真直ぐ歩けるか保証はない。
必須の情報として伝えておかなければならないのが、トイレ情報だ。パークには公衆トイレがあるが、入るのは、ほんとにピンチのとき。汚いだけでなく、身の危険を感じる、らしい。日本のようにコンビニで、「借ります」なんてことができない。ホテルやデパート、図書館、スタバなどがあればいいが、今回のルートには少ない。出発が10時になったのは、ホテルで出し切ってから、という事情があったのだった。
(つづく)