花火【雑文】
日本の夏の文化、花火大会が消えた。
「密」を避けるためにと、各地で開催が中止される。
小学三年の頃。旭川の近く、愛の別れと書く「愛別」に住んでいた。もう六十年ちかく前。花火大会といえば、父と母が二歳違いの弟と旭川常磐公園の花火大会に連れて行ってくれたことを思い出す。母がつくってくれた料理を風呂敷に包み、新聞紙を敷いて見上げた。料理は決まって、稲荷寿司。私の好物。その味までも蘇ってくる。
夏休みの華々しい行事、花火大会は、各人各様に想い出としてあるに違いない。夏休みの絵日記では定番だっただろう。しかし、今年はそれも叶わない。そんな夏になってしまった。
しかし、六月一日。全国の花火業者関係者が結集した「Cheer up!花火プロジェクト」が、「密」を避けることから秘密裏に、「シークレット花火」として全国一斉に花火を打ち上げられた。十分間と短かったが、突然の花火に驚き、感動した方も少なくなかったのではないだろうか。
その花火が、再び打ち上げられるようだ。前回の打ち上げのあと立ち上げられたクラウドファンディングの寄付を資金として開催される。サポーターには日時だけは連絡があったが、秘密にして、とのことなので(場所は伝えられていない)・・・。が、プロジェクトのサイトでは二十二日に打ち上げる旨、公開されているので、お伝えしますね。時刻は八時二〇分。どこかで。今回も十分間のようですが、運が良ければ観られるかも。
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