10月25日に多核種除去施設(ALPS)内で、仮設タンクから仮設ホースが外れて洗浄廃液(43億7600万Bq/L)が飛散し、作業員らが被ばくしたことについて(*文末に既報リンク)。遅ればせながら、11月1日の原子力規制委員会の終了後に山中伸介原子力規制委員長が「実施計画」違反だと述べたことについて、会見議事録から抜き出しておく(太字は筆者によるもの)。
作業員5人に加え第6、第7の人物が登場
実は、5人と述べていた作業員の数まで訂正が入り始めている。現時点までの東電の説明の「変遷」整理補足しておく。
10月26日時点
・作業員ABCDEは1次請1社
・Cが親方であると口頭で説明し、「作業員Cは、受入タンクの水位上昇やホースが動くことがなかったため、タンク監視を作業員Aと一時的に交代し、別エリアで行っていた作業場に移動」、「作業員Cが」「作業員Aにアノラックを着用させなかった」と記載(P5)
10月30日時点で説明が変化し
・3次請3社で、Cが1社、Dが1社、ABEの3人が1社。
・「作業員Cが」「作業員Aにアノラックを着用させなかった」という指示系統を示す表現を撤回。
その後さらに
・Cは親方。
・Dも親方。
・ABEにも親方(6番目の人物、以後F)がいたが、Fは病欠だった。
・そのため2次請の方がF代理をした。7番目の人物(以後G)が出現した。
会見録に戻る。
*ALPS内の44億Bq/L廃液に関するこれまでの発信
■「仮設タンク」から「仮設ホース」が外れて福島第一原発の作業員が被ばく(10月27日)
■「100ミリリットル」を「数リットル」に訂正(10月31日)
■ひばく事故から127時間後に「1次請ではなく3次請3社」と訂正(11月1日)
■福島第一原発で起きた被ばく事故は原子炉等規制法「実施計画」違反:山中原子力規制委員長(11月2日)
【タイトル写真】
会見で記者質問を受ける山中伸介・原子力規制委員会委員長。
2023年10月4日筆者撮影(11月1日会見で撮りそびれてしまったので)