吉澤章「にんじん」 〜後世に伝わるイイ作品〜
今日は「にんじん」をご紹介。
テキストは、故 吉澤章さんの「創作折り紙」です。
義理の父が、51年(!)勤めた会社を退職。
畑をやっていて、いつも新鮮な野菜を分けてくれる義父。
お礼も兼ねて、妻が作った色紙に添えさせていただきました。
さて、今日もまったりいきましょう。
❶葉の仕込みは先に
❷両面折り紙はとっても便利
❸アレンジは自在
❹クセの先の「暖かさ」
では、どうぞ。
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❶葉の仕込みは先に
まさにぃのワンポイントアドバイス。
葉っぱのシワを作るのは工程の最後なのですか、先に仕込むのがオススメです。
最後にボキボキ折ると、胴体(茎)の部分もシワになってしまうんですよね。
工程5のあたりで折っておくと、胴体を巻き込まずに済みます。
あとは、普通の折り紙だと厚くなるので、放置すると開いてきます。
私は全体的にノリで固定しています。
素材を大切にする吉澤氏がどう思うかは微妙なところですが、ノリに頼ると非常にスッキリするんですよね。
❷両面折り紙はとっても便利
使ったのは、「KOMA 両面単色おりがみ」。
「あか・みどり」は、今回の「にんじん」にピッタリ!
ここまでドンピシャに合うのも、珍しいですよね。
「もう使わないから」と、お客さんに譲ってもらったのですが、保管しておいて良かったです。
Amazonには、あお・うすみず」などの同系色や、「きみどり・ピンク」などの爽やか系もありました。
「くろ・きいろ」なら、トラやハチでしょうか。
「立入禁止」「踏切」などの人工物も作れそうですね。
もちろん、くす玉との相性も良いでしょう。
皆さんもぜひ、色々なバリエーションを試してみてください。
❸アレンジは自在
葉っぱのシワのつけ方を変えるだけで、印象が変わります。
茎の先っぽを短くすると、家庭菜園にあるようなミニサイズになります。
緑・白で作れば「ダイコン」。
赤・白で作れば「赤かぶ」。
顔を描いてもかわいい。
逆さにして少し改造すれば「ロケット」にもなりそうですね。
❹クセの先の「暖かさ」
この本の折り図には「ぐらい折り」が多く、説明にもクセがあります。
abcdefなどの記号が使われていたり、説明文がページ下部にまとめて書いてあったり。
ある程度折り紙をやっている人でも、はじめは苦戦するかもしれません。
よく観察せずに進めると、いつの間にかバランスがおかしくなっていることも。
(下手すると、別の生物になります)
しかし、何回かトライして、整形もバッチリできたときの感動はひとしお。
生き物本来の曲線や、暖かい雰囲気までデザインされている事に気づきます。
難易度は、中〜上級者向けという印象です。
「いつもと違った作品にチャレンジしたい!」という方は、チェックしてみてくださいね。
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久しぶりに、吉澤章さんの作品を折りました。
うまく言葉にできませんが、考案されたばかりの最新作品とは違った魅力を感じます。
絵画やクラシック音楽と同じく、良いものは作者が亡くなっても後世に伝わるんですね。
これからも、色々な人の手で折られていくのでしょう。
私もその伝え手の一人として、活動を続けていきたいと思います。
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〈過去記事〉
「ねずみ」昨年7月13日
https://note.mu/masanii_origami/n/n9764d43f9c9f
「パンダ」昨年3月5日
https://note.mu/masanii_origami/n/n44eca31483bd