ユニバーサルデザインの強化書99 ナッジと仕掛学の違い
ナッジと仕掛学の違い
※最後まで読むと面白いよ
いろいろ調べましたが明確な違いがなく、解釈によるものだと私は思います。
一応違いを記載すると、
●ナッジ
・ひじでつつくくらいの促し
・自然な行動を促す
・シンプルな手法
・個人への示唆
※ナッジ理論は、アメリカのシカゴ大学のリチャード・セイラー教授とハーバード大学のキャス・サンスティーン教授により、2008年に出版された『Nudge : Improving Decisions About Health, Wealth, and Happiness』で提唱されました。(2017年:セイラー教授がノーベル経済学賞を受賞)
●仕掛学
・そそるような促し
・遊び心を促す
・ナッジよりも比較的複雑な手法
・個人への示唆がナッジよりも
比較的社会的意義に繋がりやすい
※仕掛学は、日本の大阪大学の松村 真宏 教授などが提唱しており、2016年に出版された『仕掛学―人を動かすアイデアのつくり方』が話題になりました。
どちらも行動経済学や心理学をベースに提唱されたものであり、人に対して無理を強いるものではなく、ナッジは「自然に」、仕掛学は「より遊び心をもって」行動を促すものと考えられます。
例えば…
・男性用小便器
男性用小便器にハエのシールを貼ると、人は思わずそれに命中するように用を足すので、小便が外に飛び散らない
(自然にやるとナッジ、狙ってやると仕掛学かな)
https://www.minoru.co/2018/05/31/nanntonaku/
・大便所
壁に「いつもトイレをキレイにお使いいただきありがとうございます」と貼り紙をすると、人は社会的行動規範に従い、トイレをキレイに使うようになる
(ナッジかな)
https://president.jp/articles/amp/75250?page=1
※ただこれは人によっては強制と感じるかもしれないから微妙…まぁさておき。
・レジ前の床の矢印や足跡のステッカー
人はステッカーを目印に並ぶ。結果、店員が誘導しなくても、客どうしが自発的に整列してくれるので、店員の業務負荷軽減にも繋がるし、ユーザーストレスも少ない(横入りされないから)
(ナッジかな)
https://tokusengai.com/_ct/17549844
・バスケのゴールネット付きゴミ箱
人はバスケのゴールネットを目掛けてゴミを捨てたくなり、結果ゴミの放置が減少する
(仕掛学かな)
https://www.rikelab.jp/post/3119.html
・ピアノの鍵盤柄の階段
エスカレーターの混雑防止のために、横の階段をピアノ🎹の鍵盤柄にして、歩くと音がなる🎵ような体験設計をすると、人は階段を使いたくなり(特に子連れの場合)、結果健康増進にも繋がる
(仕掛学かな)
https://grapee.jp/32066
・かぼちゃ柄のゴミ袋
街中でのハロウィンイベントの際に、ゴミ放置防止のために、かぼちゃ🎃柄のゴミ袋を設置した。人がゴミ袋にゴミを入れることでゴミ袋は膨らみ、かぼちゃが完成!結果ゴミ放置も減り、ハロウィンらしい街中イベントも演出できた
(仕掛学かな)
https://andtokyo.jp/halloween/
さて、これらは
ナッジでしょうか、
仕掛学でしょうか?
(最初の文を振り返り)
ナッジと仕掛学の違い…
…もうどちらでもいいですね。
まとめてこれらは
『行動デザイン』と言えば
スッキリするかもしれません。
まとめ)
人は
①自然に(自発的に、強制されず)
②楽しく
③良い体験ができて
④自分にメリットがあり
⑤社会の役にも立つ
そう感じると
いつのまにか
行動してしまうのでしょうね。
人間って面白いですね!!
ところで、
人間以外の生き物にも
適用はできるのかなぁ…
まだまだ勉強は尽きないな。
皆がついつい行動してしまうデザイン。
ナッジも仕掛学もユニバーサルデザイン的だなぁと私は思います。
Think Universality.
Think Difference.
m.m