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【北欧旅行記】ノルウェー編🇳🇴#1 フロム鉄道に乗って、いざフィヨルドの王様へ

Hello World! 世界遺産マイスターのマサムネです!

2024/8/30〜2024/9/14に「北欧5カ国+バルト3国+フェロー諸島」を旅しました!今回からはノルウェー編!ノルウェー初日はフロム鉄道に乗って世界遺産『ネーロイ・フィヨルド』を含む『ソグネフィヨルド』へ向かい、そのまま世界遺産『ブリッゲン』へ!

↓前回の記事はこちら↓


1. ノルウェー旅のはじまりは首都『オスロ』から

5:30、起床。この日は『オスロ中央駅』近くに宿泊しており、早朝に「怒りんぼう」という名の像があることで有名らしい『ヴィーゲラン彫刻公園』へ向かう予定であった。しかし、朝4時に目覚ましをかけ一度目覚めたものの、連日の移動の疲れもあったため断念し『オスロ中央駅』へと向かう。

『オスロ中央駅』に向かう途中にはハトと一緒にカモメも出勤。

6:00、『オスロ中央駅』に到着。この日の予定は鉄道に乗ってフィヨルドへ向かい、最終的に『ベルゲン』の街まで進む予定。ノルウェーには代表的なフィヨルドがいくつかあるが、初日のこの日は最もアクセスしやすい「ソグネフィヨルド」を目指す。

本日の移動ルートは割と時間どおりに進まないと最後の目的地まで到着できない。
『ソグネフィヨルド』はフィヨルドの中をクルーズ船で横断することができる。
『オスロ中央駅』からはかなりの数の鉄道が出ており『東京駅』のような雰囲気がある。

6:25、「ミュールダール鉄道」へ乗車。フィヨルドツアーが出ている『フロム』という街へは直接向かうことができないため、まずは5時間かけて『ミュールダール駅』へ向かう。

「ミュールダール鉄道」はシンプルな外観。
観光客らしき人がかなり乗車しており、予約はほぼ必須。
「ミュールダール鉄道」は、普通、ビジネス、コンパートメントなどから選べる。
今回は普通席ではあったがシートピッチは広く快適である。
乗車してしばらくすると切符を確認される。
日本以外では乗車前に改札を通ることは少なく車内で確認されることがほとんど。

発車してしばらくは普通の街の風景が続くが、途中から木々や湖などが見え始める。この日の天気は、前日までのアイスランドの天気と打って変わって比較的晴れており車窓からの景色は朝霜の静かな雰囲気も相まってとてもよかった。

ミステリーサークルのような跡のある場所も。
雲海も広がっており様々な自然の顔を伺うことができる。

7:00、朝ごはんを食べていなかったので車内で食べることに。朝早かったからか売店にはあまり人はいなかった。

家族連れ用の広々コンパートメント席を抜けると、そこはカフェだった。
既製品のサンドイッチのほか、ホットドッグなどのホットミールもあった。
席は4人ボックス席とカウンター席で車内にあるタイプとしては広々。

窓が広く眺めが良いため、しばらくカフェ内で休憩する人もちらほら。自席から見る景色は、左側か右側かどちらかしか楽しむことができないが、ここでは席を立って左右の車窓からの景色を楽しむことができる。

太陽が昇るとともに湖に光が差し込み始めてとても幻想的。

まったく混まなかったため、2時間ほどこの場所で景色を楽しんだ。ボックス席の後ろに座っていた中国人の観光客はシートに横になって寝ており乗務員に自席へ戻るよう怒られていた。

ホットドッグ、ピスタチオのパン、ワッフルなどを食べた。
カフェはワンオペでやや大変そうであった。

さすがにカフェに長居しすぎた結果、いざ自席に戻ると自分の席に別の人が座っていた。自分の席を取り戻すと、朝早くから起きていたため、到着まで一眠りすることにした。

2. 「フロム鉄道」でノルウェーの車窓から

「フロム鉄道」のんびり車窓旅

11:30、『ミュールダール駅』に到着。到着するや否や喫煙を始めている人がいたがどうやらこの辺りは禁煙らしく、早速駅員にキツく止められていた。その成果もあってか空気はとても澄んでいて、とても心地のよい駅。

『ミュールダール駅』は非常に小さい駅。
基本的に全員ここから『フロム駅』に向かうため、一つしかない駅舎で待つ。
駅舎の中にはカフェや売店がありせっかくなのでノルウェー産っぽいチョコとコーヒーを購入。

12:00、『フロム駅』に向かう「フロム鉄道」が到着。さきほどの鉄道と異なり、こちらは全席自由席。そのため景色がよく見えるとされる側の席はすぐに埋まってしまう。

フロム鉄道はこじんまりとした車内。
今回は画像右側の席から景色が良く見えるため、埋まっている。
駅舎の中にあったパンフレット。
停車駅ごとに見どころの説明が書いてある。

熱々のコーヒーを買ったが、席を取る際に片手にキャリーバッグ、片手にコーヒーでは機動力が低下してしまうという懸念点から即飲み干して乗車。

出発すると早速、ハイジのような景色が広がる。
約1時間ほどで『フロム駅』に到着する予定。

良い席はほとんど埋まり始めていたが、相席にはなってしまうがひと席空いていたので座ってもいいか尋ねて座ることに。日本人イントネーションのためか、お互いに日本人であることをすぐに認識し、旅先についての会話をした。

移動中は景色によってみんな右によったり左に寄ったりして自由に見ることができる。
窓は満開きのためトンネル内を走る時は車内に音が響く。

途中で『ショースの滝』という場所に止まる。ここでは鉄道が完全に止まり、降りることができる。各々が滝の写真を撮っていると、突然奇妙な音楽が流れ始める。音楽は滝の音に負けないようスピーカーを使用して大きな音量で流れており、色々と大変そうであった。

岩の壁の陰から赤いドレスを着た人が出てくるや否や何やら踊り始める。
聞くところによると北欧の伝説に登場するフルドラ(Huldra)という森の精霊を表しているそう。

鉄道は景勝ポイントが近づくと少しゆっくり動いてくれたり止まったりしてくれる。S字を描いているときには車窓からいい感じの写真を撮ることができる。

山を切り開いて建設しているためカーブが多い。
鉄道の窓は一つおきに開いている。
半分鉄道、半分外という少し不思議な空間。

ビールとスープで「フロム」に乾杯

13:00、『フロム駅』に到着。着くころには、少し曇ってきており、山間部のためか気温は低く感じられた。ここで「ソグネフィヨルド」を通過するフェリーのツアー開始15時まで過ごす。

「フロム鉄道」の外装をよく見てみると、各種駅とその駅を象徴するアイコンが描かれていた。
『フロム』の街はこじんまりとしており、赤い屋根が緑によく映える。
四方が山に囲まれているが、一部山が開けて「ソグネフィヨルド」が見える。

13:30、お昼ご飯を食べようと店を探して回る。しかし、お店の数が多いわけでもなく、加えてフェリー待ちの人で溢れているためどこも人が多い。

フロム鉄道を降りたほとんどの人がここで「ソグネフィヨルド」へ向かうフェリーまで過ごすため、街は一時的に盛り上がっているように感じた。

レストランは混んでいたが、ビールがメインのお店「エーグル・ブリッゲリパブ(Ægir Bryggeri Pub)」が若干空いていそうだったので入ってみることに。

不思議なデザインの看板、北欧神話の「エーギル」という神様らしい。
フロム渓谷の水を使用して自家製ビールを醸造しているとのこと。

1階席では、ドリンクのみ注文できる。多くの人がオーダーしていた、ビールのテイスティングセットを注文。

ヴァイキングの雰囲気を再現したという内装。
1階の真ん中に大きな暖炉があり、木でできた独特のオブジェやテーブルがある。
クラフトビール5種飲み比べ(170ノルウェークローネ、約2,300円)
とくに真ん中のビールががさっぱりしており美味しかった。

14:10、小腹が空いてきたため食べ物を求めて近くの別のお店、「フルクロア・カフェ(Furukroa Café)」へ。フィッシュバーガーとフィッシュスープを頼む。

呼び出しのベルには系列店のロゴが書いてあり「北欧デザイン」仕様。
中央上に先ほどのビール店のロゴがあり、どうやら系列店らしい
フィッシュスープはとにかくボリューム満点
バーガー 、スープ 、ポテトで合計428ノルウェークローネ(約5,800円)とやや高め。

3. フィヨルドの王様『ソグネフィヨルド』

「フロム」を出発、いざフィヨルドの世界へ

14:50、お腹も満たせたことで『ソグネフィヨルド(Sognefjord)』ツアーのフェリーに乗車。フェリーは分かりやすく鎮座している。

今回乗るフェリー「The FJORDS
乗り場に到着するとすでに行列ができていた。

ここから2時間ほどをかけて「ソグネフィヨルド」を通って『グドヴァンゲン』へと進む。

現在いる『フロム』の位置。

フェリーは2階建で、甲板に出ることができる。船内にはカフェや売店、キャリー置き場もあり、2時間の船旅も身軽で快適に過ごせそうだ。

座席は十分に用意されており好きな場所に座ることができる。
船内は暖房が効いており暖かく、揺れも少ないため快適。
分別を促される「北欧デザイン」のゴミ箱。
一番入れやすい右側のゴミ箱に何でも入れてしまいそうなのは自分だけであろうか。
甲板上がってみると、すでに観光客がたくさん。
天気は快晴とまではいかないがギリギリ持ってくれている。
港には他にも大きな豪華客船などが止まっていた。
徐々に沖から離れていきフィヨルド内に入っていく。
「フィヨルド」は氷河が削り取った跡で形成され、山々が両側を囲むU字型の地形が特徴。

今回の「ソグネフィヨルド」はフィヨルドの中でもとくに長い距離に広がる。ノルウェーには海岸線に沿って多くのフィヨルドが存在しており、その中でも5大フィヨルドと呼ばれるのが、

  1. ソグネフィヨルド(Sognefjord)

  2. ハルダンゲルフィヨルド(Hardangerfjord)

  3. ガイランゲルフィヨルド(Geirangerfjord)

  4. ノールフィヨルド(Nordfjord)

  5. リーゼフィヨルド(Lysefjord)

どのフィヨルドに行こうか迷った挙句、旅程に組み込みやすい「ソグネフィヨルド」を選択。世界遺産『ガイランゲルフィヨルド』は翌日向かう予定である。

「ソグネフィヨルド」は長さ約204km(世界2位)、深さ約1,308mで「フィヨルドの王様」と呼ばれる。
途中、「ウンデレダール(Undredal)」という小さな街に停泊し、乗り降りが行われていた。

世界遺産『ネーロイ・フィヨルド』を疾走

沖から離れてしばらくすると、『ネーロイ・フィヨルド(Nærøyfjord)』が見える。『ネーロイ・フィヨルド』は『ソグネフィヨルド』の一部で世界遺産に登録されている。

世界遺産『ネーロイ・フィヨルド』
「ネーロイ」はノルウェー語で「狭い」の意味で、最も狭い部分で幅が200m程度しかない。

雄大な自然の中を進むフェリーではあったが、雲がますます厚くなってくる。最後まで雨が降らなかったのが救いである。フェリーによる波以外水辺に波は立っておらず、閑静な自然の佇まい。

『ネーロイフィヨルド』途中で見られる『Laegdafossen waterfall』。
このルートは『ガイランゲルフィヨルド』などに比べると滝が少ないためレア滝である。

甲板ではカップルによる大撮影会が行われていた。高級そうな一眼カメラを持った女性に、彼氏と思わしき男性がスマホで何度も撮らされていた。綿密な指導の上、撮影していたが、それよりも「一眼カメラをアクセサリーにスマホで撮るのか」、というツッコミを入れたくなった。

フェリーツアー後半では、日も隠れてしまっていたため甲板に出ると風が強くて寒い。

『グドヴァンゲン』到着、『ベルゲン』の街を目指す

17:00、『グドヴァンゲン(Gudvangen)』に到着。2時間という時間はあっという間で、名残惜しさもありながら下船。

『グドヴァンゲン』はフィヨルド観光やバイキング文化を体験するための拠点となっている。

ここから『ベルゲン』に向かうために、一度『ヴォス(Voss)』へ向かう必要がある。バスの待ち時間が30分ほどあり、お土産ショップを見て回る。

北欧神話の海と豊穣の神「ニョルズ(Njord)」の木彫りの像がフィヨルドを背景に佇む。

17:25、『ヴォス』行きのバスに乗車。バスは事前にチケットを購入する必要がある。座ると疲れてたのですぐ寝てしまった。『ヴォス』までは90分ほど。

バスはこの場所から何台か出ていた。
車内はかなりキレイでシートピッチも広め。

17:50、途中で起きるとバスの中から人がいなくなっていた。何事かと思って外へ出てみると、どうやらヴァイキングの集落の近くで、休憩もかねて停車していたようだった。

一見普通の小屋にしか見えないが、ヴァイキングも人である。

18:40、『ヴォス』に到着。『ベルゲン』行きの電車は本数が限られており、次の電車まで時間があったため、駅前にあった展望台に登ってみた。

シックなデザインの『ヴォス』の駅。
だいたいの人が『フロム』から同じルートで来ているので、顔見知りもちらほら。
展望台からのパノラマ。ここにきて少し天気が回復してきた
『Voss Church』、北欧にはいくつかこのような木造教会が見られる。

4. ハンザ同盟の都市、ベルゲンの世界遺産『ブリッゲン』

19:10、本日最後の移動『ヴォス』から『ベルゲン』へ向かう。時間は90分ほど。

車内は広々快適、『フロム』から移動してきている人には疲れが見えていた。

20:40、『ベルゲン中央駅』に到着。疲れていたものの、『ベルゲン』まで来たので世界遺産『ブリッゲン』の街並みを見に行く。

『ベルゲン中央駅』、ターミナル駅だけあって広い

駅のロッカーにキャリーを預け入れて、15分ほど歩いて『ブリッゲン』へ向かう。

キレイにタイルが張り巡らされた石畳の床を抜ける。

21:10、『ブリッゲン(Bryggen)』に到着。『ブリッゲン』はかつてのハンザ同盟の交易拠点として栄えた場所として世界遺産に登録された。水辺に浮かんでいるかのようなカラフルな街並みで有名。しかし、実際に対岸から見てみると街を見るには少し遠く感じられた。三脚を立てて撮影している人は2人ほどいた。

到着は夜遅かったが、街は明かりに照らされてとてもきれい。
色がカラフルなのは色ごとにどの商人の持ち物か視覚的に分かりやすくする意味もあったらしい。

対岸からの景色を堪能した後、近くへ向かってみることに。『ブリッゲン』中央部にはレストランがあるらしく今も昔も栄えている。

街へ向かう途中に桟橋があり、波があまり立っていなかったため反射して見えた。

10分ほど歩くと『ブリッゲン』中心部に到着。街並みは同じ大きさの家がぴったり隣とくっついていておりカラフルな屋根が特徴。

三角形の切妻屋根(ピッチドルーフ)は積雪の多い気候でも耐えられる構造で、ノルウェーような寒冷地に適しているらしい。日本の白川郷の合掌造のようなもの。

21:30、夜ごはんは「ブリッゲロフテ・オ・ストゥーネ(Bryggeloftet & Stuene)」で食べることに。夜遅めの時間帯ではあったがかなり賑わっていた。

店内はアットホームな雰囲気でベルゲンの絵も飾ってあった。
料理が出てくるまで1時間ほどかかりオーダーが通っているか不安になる時間もあった。
塩漬けの干し鱈をトマトスープに入れた名物「バカラオ」を頼む。
酸味が効いておりとてもあっさりで美味。399ノルウェークローネ(約5,500円)

23:30、『ベルゲン中央駅』で荷物を回収し夜も遅かったためUberで本日の宿に到着。翌日は飛行機で移動するため空港直結のホテルへ。朝から夜まで移動し続け疲労困憊であったため、即就寝。

明日は朝から世界遺産『ウルネスの木造教会』へ向かった後、そのまま世界遺産『ガイランゲルフィヨルド』へ向かう!

それではまた次回!

↓次回はこちら↓

今日の一枚、『ソグネフィヨルド』にて

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