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【北欧旅行記】ノルウェー編🇳🇴#2 世界遺産「木造教会の女王」に会いに行こう

Hello World! 世界遺産マイスターのマサムネです!

2024/8/30〜2024/9/14に「北欧5カ国+バルト3国+フェロー諸島」を旅しました!今回からはノルウェー編、第二弾!世界遺産『ウルネスの木造教会』、世界遺産『ガイランゲルフィヨルド』へ!

↓前回の記事はこちら↓


1. 旅の拠点 小さな街『ソルヴォーン』

遊び心溢れる『ベルゲン空港』

6:00、起床。『ベルゲン』のホテルは朝食付きプランだったためホテルの朝食を食べる。朝早かったこともあり比較的空いていた。

この日は移動が多いため、朝からしっかりエネルギー補給。

本日の旅程は、まず現在地『ベルゲン空港』から飛行機で『ソグナル空港(Sogndal Airport)』へ向かいレンタカーにて世界遺産『ウルネスの木造教会』へと向かう。

ノルウェーを縦断するように進んでいく。

『ウルネスの木造教会』を観光した後、『ガイランゲルフィヨルド』へ向かい、そのまま『オーレスン』という街にレンタカーを乗り捨てるという強行プラン。

早朝の『ベルゲン空港』。自身の街の存在を疑っている。

世界遺産『ウルネスの木造教会』は、今回の北欧旅行全体の中で最もアクセスが悪くプランに組み込むか悩んだが、「黄色の教会」や「木造教会の女王」というファンタジックなサブタイトルに惹かれ向かうことに。

『ベルゲン空港』にあるトイレの看板。
色味はジェンダーに配慮した仕様であるが、シルエットはどうであろうか。

いざ、『ソグナル空港』へ!

8:20、『ベルゲン空港』出発。『ソグナル空港』へのフライトは、利用者が少ないためか1日2本ほどしか出ていない。この日も例に漏れず利用者は多くはなかった。

人数も少ないため座席の指定はなく、空いた場所に座るスタイル。
ヴィデロー(Widerøe)航空という航空会社が運営しているらしい。

国内線ということもあり、機体は非常に小さいプロペラ機。キャビンアテンダントは男性で1人。この日の便は経由便だったのか「最初のソグナル空港で降りてください」という指示を受ける。電車やバスのように途中下車が可能な飛行機だった。

機内は非常に狭い。乗客は全員男性でおそらく地元の人がほとんど。

9:00、『ソグナル空港』に到着。35分の短い時間のフライト。外に出ると、少し雨が降っている。この日の天気予報は1日雨であったが、ノルウェー自体が雨の多い地域のため、ある程度の覚悟はできていた。

『ソグナル空港』はとても小さく、荷物レーンは数m。
荷物は通常の飛行機なら持ち込み可能なサイズであったが、機体が小さいため強制的に預け入れ。

ここから『カウパンゲル(Kaupanger)』というダウンタウンに向かいレンタカーをピックアップする。『ソグナル空港』にもレンタカー屋はあるが、無人だった。

日本でいうと小さな島にあるレベルの空港。

営業時間外でも無人キオスクにて借りることができるが、免許証が「英語で記載」かつ「カードサイズ」のみ読み取り可能。日本の国際免許証はハガキのサイズ感と大きめのため利用できず、別の街でレンタカーを借りる必要があった。

右側の機械が「Hertz」というレンタカー屋が提供している無人キオスク。

自分の地元は鳥取県であるが「田舎あるある」は万国共通で、この小さな『ソグナル空港』から『カウパンゲル』に向かうバスも数時間に1本しか出ていなかった。

ノルウェーのバスはクレジットカードで支払い乗ることができる。
フライト時間に合わせて出発してくれているようだった。

9:30、『カウパンゲル』に到着。ダウンタウンといえども人は少ない。バス停のすぐ向かいにレンタカー屋があり早速車をピックアップする。

車販売店の影に隠れるように佇んでいた小屋のようなオフィス。
レンタカー屋ではあるが車を借りられることを拒んでいるかのような秘密の部屋感。

9:50、『ウルネスの木造教会』へのフェリーが出ている港へ出発。フェリー乗り場のある『ソルヴォーン(Solvorn)』という街までは30分ほどの運転。

今回のお供は、KNという韓国車。車内は前の利用者の香水か、甘い香りが漂っていた。

『ソルヴォーン』からフェリーへ

10:30、『ソルヴォーン』にあるフェリー乗り場に到着。フェリーは1時間に1本で、車ごと乗船可能。フェリーを利用しないと『ウルネスの木造教会』へ行くことは出来ない…。

フェリー乗り場は赤く見やすい建物。
ノルウェーの沿岸部にはこのような赤い建物が多く見られる。
「本を一冊取ったら、別の本を一冊入れてね」という書庫。
書店やインターネットのレコメンドと切り離された、「知らない誰かによるオススメ本が集まるこの場所」は、現代に必要な何かがあるような気がした。
街は前日に渡ったフィヨルドの王様『ソグネフィヨルド』に隣接しており、山に囲まれている。
『ソグネフィヨルド』。
晴れ間は見えないが、天気はまだギリギリ持ってくれている。

フェリーの出発まで時間が少しあったため、近くのカフェ「Bryggehuset」にて休憩。観光客含め人の少ないこの町で、11時前に空いているカフェは多くなかった。

こじんまりとした地元のカフェ。
コーヒーを飲み、車で食べるようの水とパンを調達。

10:50、フェリー乗り場へ戻る。11時発の予定であったため少し余裕を持って戻ったつもりであったが、車を乗船させるための列がすでに数台できていた。フェリーへの車ごと乗せる場合は予約などは出来ず先着順のため注意。

フェリーには車をバックして乗船。
甲板に出ることもできたが雨が降ってきたため、車に乗ったまま移動。

2. 木造教会の女王『ウルネスの木造教会』

11:10、20分ほどで『ウルネス』に到着。フェリー乗車中はゲリラ豪雨に見舞われ不安であったが、到着する頃には雨足は弱まっていた。

対岸に見えるのが『ソルヴォーン』の街。

11:30、一本道をしばらく進むと『ウルネスの木造教会』に到着。駐車場らしい駐車場はなく、道の脇に停車する。観光客は他に家族連れと、老夫婦がいた。

少し坂を登ったところに教会は見える。

教会の向かいに小さいミュージアムがあったので寄ってみる。ここで入場券を購入する。『ウルネスの木造教会』はガイドツアーなしでは教会内に入ることはできず、ツアーはフェリーの到着時刻付近で開催される。

白色で塗装された民家のようなミュージアム。
中には小さいショップと『ウルネスの木造教会』の説明がある。
ミュージアムは畳4畳ほどの部屋が2部屋あり、ウルネスに関連したものが展示されている。
ミュージアムの一角にある小さなお土産ショップ、これは「ウルネス様式」模様のTシャツ。

『ウルネスの木造教会(Urnes Stave Church)』は世界遺産に登録された現存する中では「最古の木造教会」である。木造関連だと、日本の『法隆寺』も世界遺産として登録されているが、こちらは「最古の木造建築」。

世界遺産『ウルネスの木造教会』。
外装は、長年の雨風や防腐剤の影響で現在の黄色に変化したらしい。

11:40、ガイドツアー開始。参加者は10人ほど。初めに建物の左側の柱の解説。解説によると、現存している『ウルネスの木造教会』は4代目で、地域社会の成長に伴いより広い教会が必要となり再建されたそう。3代目のものから、一部柱などは再利用しているらしい。

柱にはドラゴンや蛇のような絡み合う動物や植物をモチーフとした「ウルネス様式」と呼ばれる彫刻が施されている。
これらはノルウェーのバイキング時代の影響を受けているらしい。

外装の説明を終えるといよいよ教会内へ入る。教会内は狭く、入ると左右に木造の長椅子があり、正面に祭壇がある。全員が入ると長椅子に座るよう指示され、内装についての20分ほど説明を受ける。

正面にある祭壇。
ヨーロッパのステンドグラスで作られたような派手さはないが、木の温かみを感じる。
教会上部にもキリストの像が祀られていた。

座席の前方には何もない空間があった。元々は聖像が入っていたが、宗教改革によって偶像崇拝が禁止されたため撤去されたらしい。その像は捨てられることなく先ほど寄ったミュージアムの中に展示されている。

中世ヨーロッパでは、教会内部で男性と女性が別々の席に座ることが一般的であったらしく、この画像は男性側(祭壇に向かって左)。

12:10、30分ほどのガイドツアーを終え解散。外で外観の写真を撮影していると、家族で来ていた中学生くらいの女の子が「Are you Japanese?」と声をかけてきた。「Yes」と答えると「ニホンゴスコシハナセマス」と片言で話されたが急な日本語に反応できず、うまく会話を広げることができなかった。

お父さんやお母さんではなく娘さんが日本語で話しかけてきたことに一番驚いた。
せめて「なぜ日本語を話せるのか」ぐらいは聞くべきだったと反省…。

3. 美しさは真珠並み?『ガイランゲルフィヨルド』

12:30、教会を見納めて、『ガイランゲルフィヨルド』へ出発。『ウルネスの木造教会』から『ガイランゲルフィヨルド』へのルートは存在するため、1日で観光することは物理的にはできるが、運転距離の観点でオススメはできない。

距離にして230km、車で5時間ほどの距離を走る。
Google Map 上からもかなりうねうねした道であることがわかる。
海岸線沿いかつ山沿いを走るため、道はかなりうねっている。
フィヨルド沿いをドライブしたが、天候は芳しくなかった。。
トンネル内にはライトがまったくない…新手の節電か。
道は狭いため対向車が来た場合はバックして窪みのある位置まで戻る必要がある。
道路わきには羊もいた。耳にタグがついているので誰かに管理されているのだろう。

13:30、しばらく進むとフィヨルドが終わり山道に入る。ここからは岩肌が剥き出しであったり、かなり荒涼とした土地が広がる。山間のためお店などはなく、ひたすらに山と自分と向き合う時間である。

この辺りは車も少なく、寂しい道。
悪天候もますます相まって殺伐とした景色が広がっていく。
山頂は1,400mほどで、ところどころに写真を撮る用なのか駐車場もある。
看板にある「moh」という単位はノルウェー語の"meter over havet" の略で、「海抜」の意味らしい。
奥の方にうっすらと見えるのは、氷河のようだった。
全体的に岩がゴロゴロとしておりアイスランドに近いような景色を感じた。

↓アイスランド編はこちらから↓

15:00、『ロム』という街に到着。『ガイランゲルフィヨルド』までの中間ポイントあたりにある街で、ショッピングモールなどもあり栄えている。ここで少し休憩することに。

『ロム』の街並み。かなり大型のショッピングモールがあったがトイレは有料。

街の中に『ロム教会』というこちらも木造教会が厳かに立っていた。ノルウェーを含む北欧はヴァイキング時代の木工加工技術を用いて木造の教会が多いとされている。

『ロム教会』、同じ木造教会でも『ウルネスの木造教会』とはまた違った趣があった。
例えるなら金閣寺に対する、銀閣寺であろうか。
屋根は複数のレベルに分かれており、ドラゴンの頭の装飾が施されている。
キリスト教以前の北欧文化の影響を残しいるらしく、ドラゴンの装飾がある教会は珍しいらしい。

16:00、しばらく休憩した後『ロム』を出発し、『ガイランゲルフィヨルド』を目指す。街を離れると、再び荒れ地のような道が現れた。

世紀末のような荒涼とした大地を進む。
途中に、奇跡的に少しだけ晴れ間がみえてきた。
この場所はかなりいい感じのスポットで珍しく3台ほど車が止まっていた。

16:30、『ガイランゲルフィヨルド』の途中に向かう途中、天候も悪く早めの日の入りが来てしまう可能性があったため途中にある『ダールスニッパ展望台(Dalsnibba Utsiktspunk)』という有名な展望台に寄ってみた。

『ダールスニッパ展望台』までの道は急なヘアピンカーブが10箇所以上ある。
冬場は閉鎖されているらしい。入場料は約300ノルウェークローネ(約4,500円)。

16:50、『ダールスニッパ展望台』に到着。車を出ると風がかなり強く寒かったが、暖を取ることができる休憩所とお土産ショップもあった。観光バスも複数来ていた。

奥の方にある山間部分が『ガイランゲルフィヨルド』。
標高約1,500メートルから『ガイランゲルフィヨルド』や周囲の山々を一望できる絶景が広がる。
錆びれたフォトスポット用のフレームも用意されていた。
柵などは一切無く落ちたら即終わりであるが、観光客は結構ギリギリの場所まで攻めていた。

18:00、無事に上から『ガイランゲルフィヨルド』を拝むことができたため下に降りてみる。降りる際もカーブが多く、加えて観光エリアのため観光用の大型バスとギリギリですれ違う。

近くからの『ガイランゲルフィヨルド』。
昨日の『ソグネフィヨルド』と比べて、大きくて雄大な印象。

18:30、『ガイランゲルフィヨルド』を後にし、本日の宿のある街『オーレスン』を目指す。18時にこの場所から出ていたフェリーで移動しようとするも、展望台でのんびりしてしまいギリギリで乗船できず、仕方なく山道をドライブし『エイツダール』という別のフェリー乗り場へ向かうことに。

フィヨルドの中央部にはとんでもない大きさの豪華客船が鎮座していた。
途中ドライバーに人気の『トロルスティーゲン』というヘアピンカーブを通る。
先ほどの『ダールスニッパ展望台』へ向かう途中のカーブ比べるとそれほど急ではなかった。

19:00、『エイツダール(Eidsdal)』にあるフェリー乗り場に到着。15分ほど乗船し対岸の街を目指す。

車ごとフェリーに乗る、ということにも慣れてきた。
昼間の『ウルネス』行きのフェリーとは異なり晴れていたため甲板に出る。
フェリーに乗っている間に晴れ間が見え始め、夕日と名もなきフィヨルド達が今日という日を締めくくる。

19:20、対岸に到着。海岸線沿いを沿って本日の最終目的地『オーレスン』へ向かう。この時間からは晴れ間が増えてきてドライブするのもだいぶん気持ちが良い天気となってきた。

秘境のような森茂みを少し進んだ先にあったフィヨルド。
ノルウェーにはこのような景色がたくさんある。
これも木造だろうか。
建物はパキッとした色が使用されており何気ない景色も絵になる。
『オーレスン』の街に近づくにつれ本日の労を労うように夕日がお出迎え。

4. フィヨルドの港町、静寂の『オーレスン』

20:30、『オーレスン(ålesund)』に到着しレンタカーを返却。あたりはすっかり暗くなっていた。ここからバスで市内のホテルの近くまで向かった。翌日は朝から空港へ向かう予定である。

『オーレスン』は港町で島が独立したような地形で、どこに行くにもアクセスが悪い。
空港近くのホテルもなく、市内に泊まる必要がある。
大型ショッピングモールの周りには何もなく田舎の雰囲気が漂う落ち着いた街並み。

22:00、ホテルがある市内に到着。時間も時間のため街はかなり静かで、自分の足音が響くほど歩いている人はほとんどいなかった。

『オーレスン』の街並みは石畳が印象的で、同じ港町の『ベルゲン』に似ている。

夕食を食べるためにお店を探しに付近を歩いてみるも、時間が遅くお店がしまっている場所がほとんど。頼みの綱のセブンイレブンもバーガーキングも閉まっている。

午後10時に閉店のため「セブンイレブン」ではなく「セブンテン」であった。
ラストオーダーで入れなかったが、「XL DINER」というお店の受付には怪しげな実験室の雰囲気。

Uber Eatsなどで頼もうとするも、お店も空いていなければ、この場所がアクセスも悪く実質頼めない状態。諦めてホテルに戻ろうとすると奇跡的にラストオーダーに滑り込めた「EGON」というお店を見つけた。

食べられればなんでもよいと諦めていた際にバーガーを食べられて歓喜。
エゴンバーガー(298ノルウェークローネ、約4,000円)

23:00、無事にご飯を食べることができホテルに戻り就寝。翌日は世界一美しい島『ロフォーテン諸島』へ向かう予定!

それではまた次回!

↓次回はこちら↓

今日の一枚:『ダールスニッバ』からの『ガイランゲルフィヨルド』


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