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【北欧旅行記】エストニア編 🇪🇪 美しい街並み世界遺産『タリン旧市街』を歩く

Hello World! 世界遺産マイスターのマサムネです!

2024/8/30〜2024/9/14に「北欧5カ国+バルト3国+フェロー諸島」を旅しました!今回はエストニア編!今回はエストニアの首都『タリンへ!街そのものが世界遺産として登録されている『タリン旧市街』を歩く!

↓前回の記事はこちら↓


1. 『タリン旧市街』へ出発!

9:00、この日もやや遅めの起床。今回の北欧旅は前日まで「アイスランド→ノルウェー→フィンランド」と北欧を中心に訪れてきたが、ここから二日間はバルト三国を巡る。

『エストニア』にある旧市街は石造りの建物が味のある雰囲気を出している。
早朝の街は人が少なく歩きやすい。

『エストニア』と聞くと、個人的にはあまり印象がなかったが、実は電子大国である。最近だと、行政サービスが100%電子化されたということが話題となっている。(最後に電子化された行政手続きは「離婚届」らしい…。)

『エストニア』は人口約130万人で、国土は日本の9分の1ほどの小さな国。
2,000以上の島で構成されており、行政サービスの利便性向上のために電子化が進んだらしい。

9:30、ホテルからダウンタウンまでUBERで移動し、朝ごはんを食べる。朝ごはんはタリンのロッテルマン地区にある「RØST Bakery」というパン屋さん。店内はすでに地元の人らしき人たちで賑わっていた。

『タリン』にはおしゃれなカフェが多く、若者が多い印象。

店内はオープンキッチンで大量のパンが製造されていた。今回は、クロワッサンを注文。北欧に近いためか、カルダモンロールやシナモンロールなどのパンが多かった。

ヨーロッパのパンは間違いなくおいしい。
「エストニア」は「ロシア」に隣接し、かつ北欧とも近いためそれらの料理が混じっているそう。

さて、お腹を満たし早速『タリンの旧市街地』へ。市街地のためある程度の大きさはあるが、主要な観光スポットは徒歩で回ることのできる範囲に集まっている。

タリンの街はバルト海から近く、かつてはハンザ同盟の中でもバルト海交易の中心地。
フィンランドからもフェリーですぐ来ることができる。

↓同じハンザ同盟の世界遺産『ブリッゲン』を巡った記事はこちらから↓

2. 『タリン旧市街』、まずは上町から

10:20、旧市街に入るためにロッテルマン地区から近い門「ヴィル門(Viru Gate)」に到着。この門は13世紀から15世紀の間に建設され、城壁の多くが市の発展とともに取り壊されたが、現在もこの門は象徴として残されているらしい。

ここから世界遺産『タリンの旧市街』に入る。
円筒形の2つの防御塔から構成されており、赤い帽子のような屋根が特徴的。

『タリン旧市街(Tallinna vanalinn)』は世界遺産として1997年に登録されている。その町並みは中世ヨーロッパの雰囲気が色濃く残されており、「生きた中世都市」として非常に価値のある街として守られている。

門を潜ると『ヴィル通り(Viru Street)』というストリートに入る。
朝方のため店の多くは開いておらず賑わっていなかったが、観光の中心地だそう。

旧市街は徒歩で行ける範囲に教会やお店などがいろいろあるため、この日は1日徒歩移動。朝方のタリンは観光客も少なく、静かな雰囲気で歩いていて気持ちよい。

石畳に黄色がかった建物が所せましと並んでいる。
朝日が当たって、その街並みが一層美しく映えていた。

10:20、「デンマーク王の庭(Danish King's Garden)」に到着。ハリーポッターのディメンターのような「三人の僧侶(Three Monk Statues)」という有名な像を発見。

一つの画角にはおさまらないが、同じ広場に三体いる。
あろうことか夜にはライトアップされるらしい。

「デンマーク王の庭」と呼ばれる理由は、かつてエストニア人との戦いでデンマーク王がこの場所で祈ったことが由来となっている。その際に空から十字架の旗が降りてきて、旗に鼓舞されたデンマーク軍が勝利したという話があるらしい。その時の旗が現在のデンマーク国旗。

こちら側には、朝から演奏しているおじさんを見守るように銅像が建っている。
子連れのお客さんがニコニコ見ており、平和な光景だった。

『タリンの旧市街地』は「トームペア(Toompea)」と呼ばれる王族や貴族などが住んでいた上町と、「オールリン(All-linn)」と呼ばれる、商人や職人が住んでいた下町の二つに大きく分かれている。現在、観光の中心として賑わっているのは、下町の方らしい。

こちらは上町の名前ともなっているピンクの「トームペア城(Toompea Castle)」。
現在は議事堂として使われているらしい。
左手側にはエストニアの国旗をはためかせそびえ立つ「のっぽヘルマン塔(Pikk Hermann)」。
内部は公開されておらず、中に入ることはできなかった。
向かいには「アレクサンドル・ネフスキー大聖堂(Alexander Nevsky Cathedral)」。
玉ねぎ型の頭が特徴のロシア正教会である。

11:00、『トームキリク(Toomkirik)』に到着。エストニア語で、「聖母マリア大聖堂(Tallinn Cathedral)」という意味で、エストニア本土における最古の教会らしい。

塔の高さは約70mで、真っ白の教会が青空に映えている。
こちらは中に入ることができ、礼拝堂の見学は無料。
中には紋章がたくさん並んでいるのが印象的だった。
祭壇の前には修学旅行生らしき団体が1人ずつ写真を撮っていた。

礼拝堂部分は無料で入ることができるが、有料で塔の上部にある展望台に登ることができる。料金は時期によっても異なるが、この日は2ユーロを支払い登ってみることに。

会場と同時に入ったため、準備が間に合っておらず係の人と一緒に扉を開けながら進む。
ゼルダで謎を解いた際に流れる音楽が似合う扉の開け方である。

階段は石造りで、段数は約150段と意外と長いため体力が必要。狭くてやや急な螺旋階段を登るとようやく展望台に到着。塔の上には小窓がいくつかあり、そこからタリンの街を一望することができる。

レンガ色の屋根と白い壁のコントラストが非常にきれい。
先ほど下で見た大聖堂などがとても目立っている。

続いて『パットクリ展望台(Patkuli Viewing Platform)』へ。『トームキリク』から徒歩5分ほど。道中は徐々に観光客が増え始めてきた。

途中の門の右下には黄色の猫のペイント。
中世ヨーロッパでは猫は魔除けなどに使用されていたためかそこらじゅうに点在している。
こちらには猫が頭を垂れていた。
朝から疲れ切っているご様子。

しばらく石畳の道を進むと、『パットクリ展望台』に到着。高台の広場のようになっており先ほどとは異なる角度から街の一望できる。日本人が何組かいた。

中心にある高い塔は「聖オレフ教会(St. Olaf's Church)」。
絵葉書のような風景で、奥にはバルト海も見ることができる。

12:00、『タリン市壁(Tallinn City Wall)』に到着。 城壁とその間に並んでいる塔には実際に見学することができる。この門をくぐって旧市街の深部へと進む。

城壁の長さは2kmで、塔が城壁に沿って建てられている。
城壁のすぐ隣には学校があり、昼休みの時間に生徒たちが出てきた。
門を潜った先にある城内は観光ルートとは少し外れているのか閑散としていた。
地元の人の生活圏になっているような雰囲気があった。

3. 風情のある下町で中世の世界を堪能

13:00、『太っちょマルガリータ(Fat Margaret)』に到着。この辺りから下町の「オールリン(All-linn)」という場所で、徐々に観光客も増えてくる。

『太っちょマルガリータ(Fat Margaret)』は外観がずんぐりとしていることが由来。
かつては火薬庫や牢獄として使用されている時期もあったらしい。

現在、『太っちょマルガリータ』は『エストニア海事博物館(Estonian Maritime Museum)』の一部として一般公開されている。「太っちょ」や「のっぽ」など令和の時代に名付けられたら批判を浴びそうな命名である。休憩もかねて中に入ってみる。

展示はかなり充実しており、エストニアの航海や船舶に関する展示が行われている。
入場料は12ユーロ(約1,800円)。
ここでも最上階には展望台があり、パノラマビューを楽しむことができる。
象徴的にそびえ立つのは『聖オレフ教会(St. Olaf's Church)』。

続いて、展望台から見えていた『聖オレフ教会(St. Olaf's Church)』に向かう。その避雷針のような見た目のとおり、雷の直撃を受けやすく何度か火災に見舞われているそう。

内部はシンプルで。ゴシック様式特有の内部構造をしている。
ここでもここでも塔に登ることができるが、ここまでいくつも登ってきたのでスルー。

オレフという名は建設に携わった人物のひとりから取られたらしく、彼は塔の上に十字架を付ける仕上げを任されていたが、その十字架が傾いてしまっていたことを指摘されショックを受けてよろめき下に落ちてしまった。すると彼の口からカエルと蛇が飛び出し、なぜか石になってしまった。それを哀れんだ市民がオレフの名前を教会につけたとされている。

この日は工事で見られなかったが、オレフが落ちてしまったとされている場所には
『オレフの墓』として石化したオレフが残っている。

近くには『三姉妹(The Three Sisters )』と呼ばれる建物があった。ここは当時貿易の拠点として利用されたそうで、現在は高級ホテルとして営業している。

三つのゴシック建築が並んでおり、建物が寄り添っている見た目から「三姉妹」と名付けられたそう。

13:30、石畳の道をさらに進み『ラエコヤ広場(Raekoja plats)』に到着。この広場には見どころがたくさんあったため、とりあえず気ままに散策してみる。

『ラエコヤ広場(Raekoja plats)』入り口の門。
中世からこの景色は変わらないのだろう。
おそらくここは『タリンの旧市街』でもっとも観光客で賑わっている。
飲食店が立ち並んでおり、屋外で食べている人もたくさん。
とびきり目立っているのは、『タリン市庁舎(Tallinna Raekoda)』。
1404年に建設されており、北欧最古の市庁舎とされている。
この広場は、中世には市場や処刑場として使用されていた広場らしい。
カラフルな屋根が連なる様子はハンザ都市らしい雰囲気がある。

14:00、お腹も空いてきたためご飯を食べる。ローカル料理を食べたいと思い『オルデ・ハンサ(Olde Hansa)』へ。人気店らしいが、時間が少し遅かったためか並ばず入ることができた。

店員さんが中世の衣装を着ており、店内はキャンドルの灯りのみで照らされていた。
やや使いづらいトイレも含めて中世の雰囲気を見事に再現していた。
メニューも中世の雰囲気を出したこだわりがあってとてもよい。
そして店の外からは中世音楽の生演奏も聞こえてくる。
Neptune feast(18ユーロ、約2,800円)。
魚の前菜盛り合わせ、パンがたくさん出てきた。

15:30、ご飯を食べた後は、広場にあるヨーロッパで最も古い薬局「ラエアプテーク(Raeapteek)」に向かう。1422年から600年の間、営業を続けている現役の薬局。

奥にはヘビの皮などの当時の薬品や医療器具の展示があった。
現役の薬局のため、入り口手前のカウンターには一般の市販薬も売っていた。

16:00、休憩がてら『カフェ・マイヤスモック(Cafe Maiasmokk)』へ。ここにも日本人観光客がちらほらおり、『タリンの旧市街』には意外にも日本人がいるように感じた。

「Maiasmokk」 はエストニア語で 「甘党」 を意味するらしい。
甘みを堪能するためキャラメルケーキ、5.1ユーロ(約800円)。

4. 城壁散策で当時の雰囲気を味わう

17:00、『キーク・イン・デ・コーク(Kiek in de Kök)』へ。中世には防衛塔として使用されており、現在は「要塞博物館(Fortifications Museum)」として一般公開されている。18時に閉館のため急いで見て回る。

外観はパンフレット記載の形で、中世には防衛塔として使用されていたらしい。
博物館ではタリンの中世の防御施設や歴史を体感できる。、12ユーロ(1,800円)。

タワーの中のため各フロアは広くないが、5階くらいまで狭いらせん階段を上り下りする。内部には実際に触れられる展示がたくさんあって面白い。

中世の戦争で使用されていた大砲の展示。
大砲には「ガーゴイル」のような銅像があり、魔除けや敵への威嚇という意味があるらしい。
当時の商人見習いの一生を表した人生ゲーム、最後はペストが待っている。
遊んでみたがすぐ死んでしまう…見習いから成功者になるまでの道は険しい。
「Kiek in de Kök」 は 低地ドイツ語 で 「キッチンを覗き見る」という意味らしい。
当時は市民の家のキッチンを見下ろせたためこの名が付けられたそう。

ひととおり見て回った後は、中あったカフェで休憩。明らかに観光客は少なく、地元の方が休んでおしゃべりをしていた。オレンジジュースを一杯。

タワーとタワーを繋ぐ要塞トンネル、風がとても気持ちが良い。
馬が壁から顔を出している。

18:00、『タリンの旧市街』を後にして『タリン空港』へ向かう。市街地を出てすぐそばに『ヴィル広場(Vabaduse väljak)』があった。「Vabaduse väljak」 は 「自由広場」を意味しエストニア独立戦争を象徴する場所らしい。

黄色が目立つ『聖ヨハネ教会(Jaani kirik)』。
シンメトリーに見えるデザインがとてもオシャレ。
教会の向かいには『自由の十字架(War of Independence Victory Column)』。
エストニア独立戦争における勝利と自由を象徴しているらしい。

5. 「エストニアから「ラトビア」へひとっ飛び

19:00、UBERで20分ほどで『タリン空港(Lennart Meri Tallinn Airport)』へ到着。ここからバルト三国、2カ国目「ラトビア」の首都『リガ』へと向かう。

タリン空港の前には『タリン』から『リガ』までの距離と時間が書いてある。
隣接している国ともあって飛行機で48分と意外と近い。
空港でエストニアのチョコレートブランド「Kalev」のチョコレート購入。
日本でも売られているラミーというアルコールが入ったチョコレートと似た感じ。

21:00、『リガ空港(Riga International Airport )』へ向け出発。1時間ほどのフライト。航空会社はエアバルチック(airBaltic)というバルト三国を中心にフライト運航している航空会社。

小さな航空会社で飛行機が足りていないのかFly2Skyという機体へ。
シートピッチはやや狭めの機体であった。

23:00、『リガ』のホテルへ無事に到着。到着が遅く、ホテル近くで開いているお店も少なかったため、Uber Eatsで夜ご飯を注文。

カロリーを摂取するためケバブを注文。
ヨーグルトベースのソースではあったがチリソース部分がとても辛かった。

ご飯を食べ終え、一日中歩き疲れたていたためそのまま就寝。

次回は、バルト三国2日目、「ラトビア」の世界遺産である『リガ歴史地区』と『十字架の丘』、そして3カ国目「リトアニア」を一気に進む!それではまた!

今日の一枚:『タリンの旧市街』より

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