建築会社として時代に逆行しているかもしれないが、この度木工機械に投資した。私たちにとっては大きな投資だ。
住宅業界はここ30年で大きく変わった。
私が大工の弟子に入ったころは大きな作業場に沢山の無垢の木材と色んな種類の木工機械が土場といわれる作業場に並んでいて木の良い香りと木材を加工する鑿(ノミ)の音が響くとても私にとって居心地の良い仕事場であった。
しかし家を作るための構造材も内装材もメーカー仕様として部材が既製品化され大工が加工して取付ることもすっかりなくなり私が勤めていた会社も加工系の仕事がめっきり減ってしまいました。
大工の面白みとは正しくここであり木材の癖をよみ正確に墨を付け加工し適所に納めていく。
その家は工業生産された家ではなく唯一無二の職人が造る住宅であります。
プレカットでは対応しづらいリノベーションも増えて参りました。また初心に帰るべく木を刻んで参ります。
これまでもなるべく大工職人として造作を取り入れてましたがこれまで以上に木材の良さを発信していけたらと思っております。