MAZZY FUZZY 2in1 について
新しくエフェクト・ペダル・ワークス「ENDROLL」を立ち上げたエフェクト・ビルダー山口隆氏と、あらためて今もう一度、ギタリストにとって本当に心地よい "歪み" にこだわったギター・エフェクターの制作を目指し、コラボレーションプロジェクト "土屋昌巳 x
ENDROLL" をスタートさせました。
1年以上をかけていくつかの機種のプロトタイプは完成させているのですが、今回僕が特にこだわった、DISTORTION/FUZZとOCTAVERをひとつのボディーに組み込んだ『MAZZY
FUZZY 2in1』というモデルをついに発表出来ることになりました。
先に書きましたように、DISTORTION/FUZZのパートであるMAZZY FUZZY の歪みの特徴は、僕が描いている60年代マーシャルアンプ+キャビを音量を優先させて鳴らすことで得られるOVERLOADによる程よい歪みと、FUZZ的爆音のサウンドをイメージし、目指していることです。
ですので、この機種のOVERLOADはツマミが0~3辺りの状態でも既に少し歪んだ状態から出発します。フルにすると、もちろん「レスポール/ストラトキャスター」+「60'sマーシャルアンプ」の、あの腰の座った "ねばり" と "コク" のサウンドに出会え、コード感も残して表現できます。
このサウンドを得るため、回路内のCreate
Distortionの部分では、今ではあまり使用されなくなってしまったシリコン・トランジスタBC108Cを4個搭載し、ゲインアップした後ゲルマニウム・ダイオードによってクリッピングさせるという方法を取り歪みの作成をしています。
また、この『MAZZY FUZZY 2in1』の最大のポイントと要注意点はオーヴァー・ドライブさせたままTONEのHIGHを時計針の4時の位置にある白のLEDよりさらに上げていくと、突然強力なFUZZ音になります。
これはかなりハイキーな武器なので、このFUZZ音で使用する場合、あらかじめOVERLOADとして使用する時よりLEVELをすこし下げ、TONEの LOWを上げ気味にすることをお勧めします。
それから、本体内部にインプット・インピーダンス等の調整用に装備されている半固定抵抗は、慎重に微調整がなされているため、なるべく出荷時のままの状態での使用をお勧めします。万が一変更を施した場合、元の音質に戻すことが困難となる可能性があります。
そして、ボディーの右側にセットされているOCTAVER「PUMP-UP BOX」は従来通り、入力された音程よりオクターヴ高い音程の音をノーマル音とミックスさせるエフェクターですが、ご承知の通りギターの出力はかなり不安定なので逆にリングモジュレーター的な "飛び道具"?としても使用でき、OVERLOADサウンドに薄くオクターヴ音ミックスすると、初期のペイジ先生の様なFAZZY DISTORTIONサウンドが作れます。
近いうちに、この『MAZZY FUZZY 2in1』の使用例を、僕が実際にデモンストレーションできたらと思っています。
内容が専門的なので、一体何のことを言っているのかおわかりにならない方もいるかと思いますが、一緒にお楽しみいただけたらいいなと思っています。
土屋 昌巳
【お問い合わせ】
mazzybunnyinc.wixsite.commasamitsuchiya