コロナが与えた産業インパクトから

本日行われた、「コロナが与えた産業インパクトから「事業」を守る適応戦略」のレポートを書いたので共有します。本当に多くの学びがあったので、読んでいただけると「コロナとの向き合い方」のヒントが見つかるかもしれません。

【登壇者】
・須藤憲司(株式会社Kaizen Platform 代表取締役)
・相澤利彦(TSUNAGU・コミュニケーションズ株式会社代表取締役)
・射場瞬(IBAカンパニー 代表取締役)

新型コロナにおける適応戦略【背景】
・日本は他国と比べて、
コロナ犠牲者は少ないけど、経済犠牲者は多い。

【今回のトークの目的】
・他国の事例から、日本の経済再生を考える

USでコロナの恩恵を受けている会社はWalmart!?

画像1

新型コロナウイルスの影響を受けて、消費者の消費行動も変化してきました。特に、オフライン→オンラインへの消費行動が進み、Amazonなどのオンラインでの購買比率は伸びました。

なので、AmazonなどのオンラインECプラットフォーマーがめちゃめちゃ恩恵を受けた!

という訳ではないそうです。

実は、米最大の小売店のWalmartの方が恩恵を受けているそうです。
なぜか?それは、「キャパオーバー」によるものです。

特に「デリバリー人材の不足」によって、需要に応えることができなくなっているのが現状なんです。そこで、今注目されているのが、「BOPIS」です。

画像2

BOPISとは、
Buy Online Pick-up In Storeの頭文字を取った略称で、「ECサイトで購入した商品を、リアル店舗で受け取るショッピングスタイル」のこと。
https://www.daiwabutsuryu.co.jp/useful/words/bopis

つまり、Amazonや楽天市場のように注文した商品を配達員が届けてくれるのではなく、商品を実店舗に自分で取りに行くスタイルです。
(購買プロセスの受け取りだけ自分が担う)

そして、これをいち早く実装していたのがWalmartという訳です。
Walmartはここ1~2年の間にBOPISを増やしており、コロナを機に一気に利用が広がりました。

そしてこれに関連して、OMOが今後のスタンダードとなっていくでしょう!

画像3

OMOとは、
ネットと店舗の垣根をなくし購買意欲を掻き立てるマーケティング概念の一つ
https://www.ecbeing.net/contents/detail/181

つまり、オンラインやオフライン(実店舗)だけではなく、両方のチャネルを持つことが当たり前になるということです。

その理由は2つ!
①収益率の高い仕組みが設計できる。
②ニーズ、変化に対する柔軟性が高い。

今後、日本でもBOPISやOMOが導入されていくかもしれません。

感情に訴える広告を!?

画像5

現在、多くの企業が広告費の修正をしています。
また、広告メッセージの内容も変化しています。ポイントは大きく2つ。

・成果重視→ブランド価値重視
・コロナ後を考えた広告設計

ブランド価値重視
これまでの広告は、成果重視(CPAやCVR)が重視されていました。
しかし、コロナ状況下においては成果重視の広告は消費者は響きません。そもそも消費が落ち込んでいるという背景もありますが、「こんな状況で儲けようとしてる・・・」と険悪感を抱かれる可能性があります。

では、どのようなメッセージが有効なのか?

それは「ブランド価値を高める」広告です。指標でいくと、認知率や好感度などです。現在の消費者は様々な情報に対して敏感です。感情に訴えかけるメッセージの広告を打つべきです。(東日本大震災の時もそうだった・・・)

その良い例としては、Nikeです。

画像4


Nikeは、「You can't stop us」というテーマで毎週テーマに沿ったコンテンツを無料で配信しています。
外出できない人に、NIKEアプリを通じてワークアウトやマインドフルネスの動画を配信しているのです。
また、#ステイアクティブ #playfortheworldというハッシュタグを通じてキャンペーンの認知拡大も行っています
https://www.nike.com/jp/you-cant-stop-us

・コロナ後を考えた広告設計
上記のように、成果重視は嫌われる。と言っても広告費を無駄に垂れ流すわけにはいきません。
そこで大事なのが、コロナ後に成果を出すことを考えた広告設計です。
コロナ期間中に、ブランドイメージと認知度を上げておいて、コロナ後に収益につながるように設計することが大事です。

例えば、
コロナ期間中は無料で利用できて、その後は有料にする

などがこれに当たります。
意外とここまで設計されたものはないので、設計できれば大きなチャンスになると僕は考えます。

最後に

登壇者の須藤さんと射馬さんがまとめに言っていたことです。

アフターコロナのデジタル化にどんな能力が必要?
・総合的なビジネスデザイン能力
・最短、最速で走る能力
・組み合わせて生み出す能力
・新しい儲けの仕組みを生み出す力

コロナにどう対処するか?
①ダメージを浅くするか
②ダメージを短くするか
③いかに早期に回復するか
④いかにその後成長するか

いいなと思ったら応援しよう!