TAKE UP A NEW FASHION!! ダンサブルでビート感溢れる13th Album
Femme Fatale/中森明菜
1988年8月3日発売
オリコン週間1位
売上26.9万枚
"Femme Fatale"とは、フランス語で「魔性の女」、「運命の女」という意味。
1988年。
僕は中学生だった。
世間では、光GENJIや、アイドル四天王(中山美穂・南野陽子・浅香唯・工藤静香)らが猛威を振るっていた年。
明菜さんのオリジナル作品は1988年3月3日発売『Stock』以来、5ケ月ぶりとなる。
その間、シングル『TATTOO』リリースして、ライブして、CM撮影して・・・。
どれもがハイクオリティ! 凄いわ~!
僕がワーナーミュージック営業マンだった頃の上司が、当時の明菜さん担当で、このアルバム、明菜さんも当時のスタッフも気合入っていたと聞いた。
では、作品を覗いてみよう。
海外のアレンジャーやミュージシャンを起用しロサンゼルスで録音された。
海外アレンジャーには、マドンナの「クレイジー・フォー・ユー」などを手掛けたジョン・リンド。
リンダ・ロンシュタットらに楽曲提供した元クリトーンズのマーク・ゴールデンバーグ。
ビリー・アイドルを手掛けたスコット・ウィルクが参加。
海外ミュージシャンには、元ハンブル・パイの ピーター・フランプトン、Mr.ミスターのスティーヴ・ファリスなども参加。
僕がワーナーミュージック営業マンだった時、紙ジャケ復刻盤で担当エリアに営業した時のことだ。
洋楽好きの店長は、この作品に興味津々だった。
中には、洋楽関連コーナーにこの作品を展開してくれるショップもあった。
このことからも、『Femme Fatale』かなり洋楽指向が強い作品だと言えるだろう。
僕の見解だが、洋楽色が強くなったオリジナル作品は1986年8月にリリースされたアルバム『不思議』からのように思える。
三回聴いて、『謎』深まる作品。
こちらもオススメなので聴いてみては。
夜のヒットスタジオDELUXEではで、『So Mad』を披露。この他に、夜のヒットスタジオDELUXEでは『La Liberté』、『抱きしめていて (Love Is My Favorite Lesson)』を歌っている。
前作『Stock』はロックで攻めてきた明菜さん。
今作はポップスで攻めている。
そして、今作は全体通して“官能”的。
映画「ナインハーフ」のような危険で、燃える愛‼
“Femme Fatale AKINA“ここに降臨!!!
当時、中学生の僕には理解できず、あまり聴いていなかった。
愛に溺れる男に出会い、時には小悪魔的に男を操ることを覚えてからこのアルバムが
大好きになった。
恋愛バイブル的作品なのだ。
<おすすめナンバー>
●Femme Fatale・・・アルバム表題曲。
日本を拠点に活動するイギリス出身の音楽作曲家ニック・ウッドが楽曲制作。母性を与えながらも彼を自分のものにする魔性の女、明菜がたまらない!
●I Know 孤独のせい・・・作詞、作曲はQUMICO FUCCI。
1988年11月1日発売『I MISSED "THE SHOCK"』も彼女が担当している。
続けてこの2曲を聴くとひとつの物語のようだ。
QUMICO FUCCI:浅井健一とバンドSHERBETとして活動しているミュージシャン。
●So Mad・・・作詞:冬社花代子、作曲:関根安里
明菜さんの低音からのストレートパンチ、たまらんす!
“投げたまなざし 感じてくれたら”の部分。
音割れすんじゃね?ってくらいのライブ感と熱量が凄い!
圧倒されます!
最後に。
ライブ映像作品『Live in '88 Femme Fatale』で当時の明菜さんの迫力をご堪能いただけます。