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「月と砂漠」

sayuras がライブで演奏する fra-foa の曲の中で、最もヘビーで最も芸術的なのが「月と砂漠」。saryuas結成前に、メンバー4人が集まって2022年12月の下北沢Club Queでこの曲を演奏した様子が、sayuras ヴォーカルの三上ちさこさんのインスタアカウントにアップされている。

fra-foa の曲は、ちさこさんのポジとネガが一緒くたになった歌詞に心を掴まれるのが魅力であることが多いが、この「月と砂漠」では、歌詞が抽象的で、言葉が感情を揺さぶってくるというよりは、ギター、ベース、ドラムの音と一体化して音楽として感情を揺さぶってくる。

ちさこさんのステージ上でのパフォーマンスも、この曲になると独特で、マイクスタンドを逆さに持ちあげたり、マイクのコードをスタンドに巻きつけたり、ステージをのたうち回るように動きながら歌う。このパフォーマンスを、fra-foa 時代に、確か、NHKの「ポップジャム」というゴールデンタイムの番組に出演して披露していて、それを観ていた当時の私は「地上波でこれやるか?」と驚いた記憶がある。

sayuras メンバーも、この曲を演奏することによって感情がたかぶるようで、sayuras の前回のライブ(2024年4月13日@渋谷eggman)では、歌い終わるや否や、ちさこさんは突然

全部ぶっ壊せぶっ壊せ。ぶっ壊してもう一回生きるんだ。
ぶっ壊せぶっ壊せ。ぶっ壊してもう一回生きるんだ。

と叫んで、さっさとステージから立ち去り、残された楽器隊の3人は、fra-foaの原曲にはない、即興演奏のアウトロを延々と演奏し続けた。その様子がこちら。

こういう狂気の面も持ち合わせているところが sayuras の魅力。

sayuras のメンバー4人が初めて同じステージに立った 2022年5月、下北沢 Shelter での「月と砂漠」の演奏がノーカットで idm ym さんによってYouTube にアップされている。

続く、2022年12月、下北沢 Club Que での演奏の様子も、おもろちっくさんが YouTube にアップしている。アウトロの即興演奏の違いを聴き比べるのも面白い。

11月1日のライブでも、おそらく演奏されるでしょう。

sayuras 渋谷WWW ワンマンライブ(イープラス / ローチケ)まであと16日。 

注:トップ画像は、2022年5月、下北沢 Shelter での「月と砂漠」の演奏シーン(idm ym さんの YouTube 動画のキャプチャ画像)

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