今日、10月8日から、二十四節句の「寒露」が始まる。22日まで。
十三夜がこの時期になる。今年は10月8日。十五夜は中国から伝わった習慣だけれども、十三夜は日本独自の風習らしい。満月ではなく、満ちる寸前の月を愛でるという感性は、侘び寂びっぽい。
その十三夜に見られる月を「栗名月」と呼ぶのは、この頃に栗が旬を迎えるから。確かに、ここ1週間で、スーパーの店頭に栗が並ぶようになってきた。
そして、京都の和菓子屋の多くが、栗を用いたお菓子を季節限定で売り出す。末富の山土産(やまづと)は、薯蕷饅頭の中にこし餡と栗の甘露煮が入っているそうな。桂離宮の向かいにある中村軒では、「栗餅」と「栗大福」が発売中(詳しくは、高島屋の和菓子バイヤーによるブログ『和菓子魂』を参照)。明日買いに行こう。鳴海餅本店でも「栗餅」があるらしい。出町ふたばにも「栗餅」があるらしい。名称は同じでも、三店それぞれに作り方が違うそうだ。あと、京都くりやの「栗おはぎ」も食べてみたい。
餡子の原料、小豆も旬を迎える。これからが和菓子の一番美味しい季節かもしれない。
果物では、梨が姿を消し、柿が主役に。りんごも旬。りんごは品種によって旬が違うらしいが、この表を見ると、10月に旬を迎える品種が多い。
野菜では、きのこ。人工栽培のきのこには旬がない、という説も出回っているが、人工栽培のできない松茸が、9月に東北、北陸、長野、10月初めに京都、10月中旬に山陰地方で旬(情報源:ふかみれいこ 2019)、天然物の舞茸が9-10月(情報源:良好倶楽部)、ということを考えると、この時期が旬とみなせる。
今まで、スーパーで長野産のエリンギとかしめじを買ってたが、自転車で5分ぐらいのところにある産地直送の野菜市場で、京丹波産の「はたけしめじ」を見つけて買ってみたら、香り高くて美味しい。9月時点では小さめのしめじが多かったが、10月になると大ぶりのしめじが多くなっていて、やっぱりキノコの旬は10月かな、と思う。
季節の花では、間も無く、キンモクセイが咲く。私が住んでいる桂の近辺では、庭木に多いようで、この時期、どこを歩いてもキンモクセイの香りが漂う。昭和に生まれ育った人にとっては、キンモクセイの香りはトイレの防臭剤の香りなので、ロマンもへったくれもないが、平成世代にとってはそんなことはないらしい。小さなオレンジ色の花びらが地面に散って積もる様子も美しい。
コスモスも咲き続けてる。あと、雑草だけどセイタカアワダチソウの黄色い花がやたら目につき始めるのがこの時期。
フジバカマも咲き始める。絶滅危惧種だったらしいが、京都では、花屋さんで売っているのをよく見る。
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