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企業Twitter担当者の個人的な趣味って出して良いの?

企業の担当者の人格や人物像を明確にするためには様々な方法があるが、担当者個人の趣味を出すのはその手段の一つかもしれない。
しかしこれは諸刃の剣というもので、ほんの少し「力加減」を間違うと逆効果になってしまいかねない。
簡単にいうなら、「オタクであっても構わないが、オタクであることを自己で制御出来なければならない」


オタクという用語はもう一般的に浸透してきたので今更解説も要らないだろうが、オタク=「熱狂的なファン」である。
熱狂的になることは良い事ではあるが、一度その熱狂的なスイッチが入ってしまうと仕事中であっても理性があやふやになる人もしばしば居る。そうすると、言いたい事を言いたいだけ言う(書く)行為に走ってしまう。

これは今のご時世であっても危険だ。近年アニメやゲームのいわゆるオタク文化も世間でポジティブに受け入れられてきたとはいえ、それは個人間での話であって、企業アカウントで必ずしもそのまま通じるとも限らない
もちろんTwitterはオタク文化に精通している方が住みやすいメディアではあるが、急激に一部のコアファンしかわからない情報を一気に流されても、企業アカウントへの反応としてはせっかく良好な雰囲気があっても「引く」のが自然だ。
なぜなら相手から見れば「企業」なのだから、「なんかコワイ」と思われたらせっかくのフォローを外されるどころか、ミュートやブロックもされかねない。それでは企業がTwitterを運用する目的が何であっても、運用の意義が何一つ無くなってしまうのだ。

企業Twitterは自社のPRが目的なのが本音ではあるが、自社が言いたい事ばかりでは誰も聞かない。いわば「校長先生のお話」のようなものだ。
大人からの子供のためを思った言葉も、相手に合っていなければスルーされてしまう。

だから、オタクな話題がダメだとかマズいのではない。運用によってはあってもなくても良い話題のネタであり、あったとしても 力加減次第では「あの企業の担当者さんの好きなものだ」「私も好きなものと一緒だ」というポジティブなイメージにもなれば、「何か急にわけのわからないことを叫び出す担当者」というネガティブイメージも付きかねない。こういった意味で、「諸刃の剣」であることは念頭に置いておきたい。

ここでも客観的に自社アカウントが一般ユーザーにどう見えているか、どれだけ把握してもらえているのかが視えていなければならない。そして反応を様子見しながら小出しをしていく等の加減をしていかねばならないだろう。

なおここで言う「力加減」はそのまま数値で可視化しやすいのもTwitterの利点だ。Twitterアナリティクス(※)を使えば、よりわかりやすい。どれだけのコアなジャンルがどれだけ届き、反応を得られたかはそのデータを含めて検討していくと良い。
※Twitterアナリティクスはアカウントがあれば誰でも見られる自分のTwitterのアクセス解析。(ただし時折不具合も発生するので注意)

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偶発的にユーザーに”刺さる”場合もあるかも知れない。しかしそれはとても低い確率であるし、偶然への期待にしかならない。

「○○社のTwitterで見てあのジャンルを知った」だとか「あの中の人がツイートしていてそれに興味を持った」とまで持って行くには、既存フォロワーの多さであったり、その担当者による計算…つまり、かなりの工夫と技術が要る。もちろん自社企業側の了承等も要るだろう。
その上で、一定のジャンルの世界でファン層から良い反応を得られるツイートが出来れば最良だろう。
「この企業、わかってる」などと思ってもらう事が出来れば、企業イメージもユーザーにより近く、よりポジティブに受け入れられやすくもなってくる。

なんにせよ、急激に大量に押し付けられた情報は大抵受け入れられにくいものだ。
どれだけ自分という個人の中で有名であっても、世間でどれだけの人に認知されている情報なのかを把握し、またそれを理解していなければならない。
個人アカウントでどれだけをどう発言するのかは(倫理観とは別として)自由に出来るものだが、企業である場合はどこまでか、客観視してどう視えてしまうのかはしっかりと自覚していなければならない

これらは機知(ウィット)に富んだネタをツイートする時も同様だろう。
簡単に言えば企業アカウントの発言として、どれだけユーザーに ニヤリとさせられる事が出来るか、なのだ。

ツイートには以前も本noteで触れたように、自社への客観視も重要だ。
そして、相手がどれだけの情報を持っているのだとか、どれだけの層に刺さるのか、またあるいは情報がゼロなのであればどんなインパクトをもって共有してもらえるのかどうかを把握した上で進めていく…等々の工夫も重要だろう。
正直なところ、企業Twitter担当者はあまり考えていないように見られがちだが、あらゆる事を同時に考えていなければならない。
だからこそ、個人的趣味なんだからと自分にゆるくならず、客観視と併せてツイートしていく事をオススメしたい。

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