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双極性障害のこと 【私が受けたゲシュタルト療法のこと】

私の症状が劇的に改善したもう一つの理由。

ゲシュタルト療法」という心理療法です。

この療法がどういうものかについて、私は語ることはできませんので、自分が体験したことを書きます。

何度か、何人かのゲシュタルト療法を受けましたが、決定的になったと思われるのが、ゲシュタルト療法の第一人者であり、「ももちゃん」として知られている百武正嗣(ももたけまさつぐ)さんのワークショップでした。

10人ほどの参加者が和室で車座になって座布団に座り、輪の中央で一人ずつももちゃんのセラピー(と言って良いのかな?)を受けます。

私はそのころの気分不調の原因の一つと考えていた対人関係について相談しました。
相手がどういう人で、その人とのどういうことで悩んでいるのかを簡単に話します。
ももちゃんから座布団をもう1枚、自分の好きな位置に置くように言われました。自分の前か横か、どのくらいの距離か、自分の好きな位置に。

そして、その座布団が、私の悩みの原因である相手と思って、その人に今の自分の気持ちを話します。
「私は、あなたのコレコレコウイウ態度が不満なんです。それに毎日悩まされているんです。何故、ナニナニしてくれないのでしょう?」といったように。

話し終えると、今度は、私がその相手の座布団に座り、その相手になって、私が座っていた座布団に話しかけるように言われます。
相手はこういう気持ちなのではないか、と自分が思っていることを、「私」に対して話します。

これを何度か繰り返します。

「これだけ」です。

その「会話」を終えたとき、それまでの不安や不満が消えて、気持ちが楽になりました。
「そんなの、誰だってできるじゃないか」と思われるかもしれません。

でも、「誰だって」できないのです。

このときは私にとって、ももちゃんの2回目のセラピーでした。
その日の朝、部屋に入って、ももちゃんの姿を見た途端に、気持ちがすーっと楽になったのでした。
ももちゃんの何がそうさせてくれたのか、分かりません。
念のために書いておきますが、心霊療法とか新興宗教といったようなものでは決してありません。
高額の仏壇や本を買わされることは一切ありません。

私が感じているのは、その「会話」を通じて、悩みの原因となっていた自分の気持ちに気づき、それは私の思い過ごしだったと思うようになれた、ということではないかということです。
私が受けたのは「エンプティ・チェア」と呼ばれる技法で、心理療法で使われているものです。
しかし、「エンプティ・チェア」=ゲシュタルト療法ということではないと、私は思っています。
ゲシュタルト療法の一部であるかもしれませんが、それがすべてではない。
セラピーを受ける人や私が受けた何人かのゲシュタルト・セラピストによってそのやり方が異なっているからです。
ですので、ここに書いたのはあくまでも「私の場合」ということです。

最近は気分が落ち着き、安定しているので、しばらくももちゃんにお目にかかっていませんが、近いうちにまた行ってみようと思います。