恕
孔子の論語に出てくる言葉、「恕(じょ)」。
「怒」ではありません。
『子貢問うて曰わく、一言(いちげん)にして以て身を終うるまで之を行ふべき者有りや。
子曰わく、其れ恕か。己(おのれ)の欲せざる所、人に施すこと勿れ。』
(弟子の)子貢が先生に質問した。
「ただひと言で、一生実行する価値のある言葉はありますか」。
先生がおっしゃった。
「それは恕だね。自分がされたくないことは人にしない、ということだ」。
(訳:安岡定子)
「恕」とは「思いやりの気持ち」と私は理解しています。
論語に頻出する「仁」にも同様の意味があると思います。
いじめや嫌がらせ。
言葉によるもの、文字によるもの、力によるもの、態度によるもの、等など。
あるいは、殺人、盗み、放火、詐欺といった犯罪の数々。
このようなことは孔子が生きた2,500年前にもあったのでしょう。
『己の欲せざる所、人に施すこと勿れ』
常に心に留めておきたい言葉ですね。