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噺を撮る【文七元結 / 吾妻橋】
人情噺「文七元結(ぶんしちもっとい)」。
佐官の長兵衛。
吾妻橋から身を投げようとしている若者を引き止め、事情を聞く。
若者は文七という商家の使用人で、集金した五十両をを奪われたという。
長兵衛はなんとか思い留まらせようとするが、文七は「主人に合わせる顔がない」とどうしても身を投げると言い張る。
そのまま見捨ててはおけず、困り果てた長兵衛。
たった今、娘が吉原に身を売って作ってくれたばかりの五十両を文七にくれてやり、名前も告げずにその場を走り去る。
三遊亭圓朝作の古典落語の名作中の名作。
多くは書きません。
古今亭志ん朝の名演が光ります。
江戸っ子気質といえば、この人の右に出る者はいない、と私は思います。
ちなみに、この噺、上方ではウケない、と聞いたことがあります。
見ず知らずの人に大金をあげるなんて「ありえへん」というのがその理由だそうですが、そうなのでしょうか?
「元結(もっとい、もとゆい)」は髷を結える紙紐のこと。文七は元結を作る職人でした。
/ 吾妻橋は大川(隅田川)にかかる橋で、西岸には浅草雷門があります。
噺の世界では、身投げというとこの橋が登場しますが、本当に自殺の名所なのかどうか。
最近は聞きませんね。
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