仕事、辞めたってよ。
昨日の食卓で、ご飯を食べながら家族に報告した。
「仕事、辞めたし。で、次の仕事の面接に今日行ってきた。とはいっても短期やし。近いから今までみたいに帰りが遅くなることはないと思う。まだ、決まってないけどな」
一気にしゃべった。夫が聞き取れなかったらしく、え?なんて?と顔を上げた。二度も言いたくなかった。
「仕事辞めたけど、次の仕事の面接行ってきた。決まるまでは誰にも言わんといて」
「ふうん、辞めたんや」
夫の返事は軽やかだった。そうやろうな、と言わんばかりに。出勤がどんどん減っていたのでそう思ったのだろう。
息子は無言だった。(というか息子には先に知らせていた)
こんな話はご飯を食べながらぐらいでちょうどいい。
「っていうかさ、なんで誰にも言うたらあかんの?」
夫はまたわたしを見る。
「だって、恥ずかしいやん。三ヶ月で仕事辞めたとか」
「そうか?」
恥ずかしい。情けない。その前は半年、その前は一年だった。だんだん短くなってきている。だから、次も短期のアルバイトを探した(まだ受かったかどうかわからない)。
「だって、義母にもよく言われるもん。普段、何してんの?って。きっと暇やと思われてる」
「そんなことないやろ」
夫ほど鈍ければ楽だろうな。羨ましいといつも思う。わたしみたいに妄想で暴走するのも大問題だが。どっちがマシかはその人になってみないとわからないだろうけど。
辞めて万歳というわけではなく、まだもやもやしている。本当によかったのだろうか。もっとがんばれたんじゃないだろうか。他に方法があったかもしれない。など、きっとしばらくはそんな感じだろうなと思う。
自分に絶望するとそのあと、少し楽になる。自分に期待しなくなるからかもしれない。
夕暮れどころか、電車から月が見えていた帰り道を思い出す。
優先順位、作業効率、全体把握。どれもこれもできなかった。
さて。
あまり言いたくはないけど、今年も残すところ、あと三ヶ月。
いま、書けるものを書きたい。