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小さなお子様が公の場所でギャン泣き😭😭😭 よくある対応と引き算の法則!


今朝、素敵なホテルの朝食会場でおばあちゃまたちとお嬢様ご家族、そして、そのお子様(お孫さま)という3世代でご旅行中のご家族が近くの席にいらっしゃいました。小さなお嬢様は1歳半ぐらいでしょうか。

ママと小さなお子様がテーブルのお留守番役となり、ご家族それぞれがブッフェスタイルのお皿をとりに立たれると、小さなお嬢様は大泣きしはじめてしまいました🥺。

素敵なホテルなだけに、ママは周りを気にしてオロオロ😥。そんなママの不穏な雰囲気を感じてか、お嬢様はさらにボリュームをあげて必死の泣き!!

あぁ~、可愛い~🥰 お子様が、一生懸命何かを伝えようと意思表示をして、えらいなぁ~😊 ママさぁ~ん、大丈夫~気にしてないから~💛と、かなりにんまり顔の私だったのですが、ママさんに、その思いは届かず・・・。

ママさんは「どうしたのぉ~😱」とちいさなお嬢様にお声がけをしながら

よくある対応

1.とにかく飲み物をお口にいれてみる

お子様はお口に飲み物が運ばれてきたので一瞬、とりあえず飲む。ごくん、とひとくちのんだ瞬間だけ泣き止んだけど、すぐにまた泣き出した。

違うって言いたいんだね、すごい!えらいぞぉ~!😍と、日々、必死に発達している脳が必死に体を使って何かを伝えようと努力していることを”超”感動🤩の念をもって見ている私とはうらはらに、ママはどんどん辛そうな顔をされて「たべる?」と先に戻ってきたばあばちゃんがくれた果物を

2.とりあえずお口にいれてみる

これまた、お口を使うので、一旦、なきやんだ!!飲み物より泣き止んでいる時間がちょっと長い!!ママさんはちょっと、ほっとされていた😊。

うん、うん。分かります!分かりますとも!その静寂がどれだけママさんの不安をへらしてくれるか。

でもね、小さな貴方のお嬢さんはのみものやたべものが欲しかった訳ではないと思う・・・よ・・と思っている間にギャー!とさらに大泣きしはじめてしまいました😭😭。そりゃそうだよね。お嬢さん、貴方は正しい。

だって、伝わらなかったんだもの。一生懸命「ちがうのよママ」って言おうと頑張ってるのよね。エライエライ!!頑張れがんばれ!!

泣いているお子様の様子をはたから観察していたところ、彼女はどうやらみんなが行ってしまったブッフェエリアにパパと一緒に行きたかったご様子。

泣きながらママの方は見ずにブッフェゾーンを見て手を伸ばしてママのお膝から降りようとのけぞっている・・・。

でも、ママさんは泣きつづけてのけぞるお子様に耐え切れず、とりあえず、お嬢さまがお好きなのであろう

3.携帯を渡した

目の前にでてきたものに戸惑ったように見えたお嬢様も、おもちゃ?の誘惑に負けて一旦、泣きやんだ・・・。

公共の場所での泣き対策

レストランで、電車の中で、ショップで、いろんな公共の場所でおんなじような風景を日々目にしますよね。

ベテランママさん、新米ママさん、イクメンパパさん、うまく言葉で説明できない小さいお子様が泣いてしまって困ったら、皆さんはどう対処されておられますか?

お子様がベビーカーで泣いているような場合は特に、今朝のママさんのように、

  • とりあえず何かを口にいれてみる(1.おしゃぶり・2.飲み物・3.食べ物)

  • とりあえずおもちゃを渡してみる(お気に入りのもの、携帯/動画等)

という対応の経験がある方多いのではないでしょうか?うん、うん、ある、ある😊。

私の観察結果によると、多くの場合、この大きな2つの対応でなんとか一旦泣き止んでいるように思います。もちろん、お子様たちの欲求と合っていた場合は満足して泣き止んでいるケースもあるでしょう☺️。

ですが、今日のお子様のように本来は違う欲求があったにも関わらず【気がまぎれて泣き止んだ】というケースが多いように思います。
ただ、この行為脳科学的には危険をはらんでいるので注意が必要です🤞。

脳の発達と対応の注意点

言葉をうまく使いこなせない3歳ぐらいまでのお子様の脳は、これから生きるために必要な力を身につけようと日々すざまじい成長をとげています。

そんな中、自分の意思とは無関係におしゃぶりで口をいい感じにふさがれたり、のども乾いていないのに自動的に飲み物がくちに運ばれてきたり、お腹もすいていないのに自動的に食べ物がくちに運ばれてきたり、なにか自分からの好奇心や欲求で遊びたいわけでもないのに目の前に刺激的なものが現れたりしたらどうでしょう?

これは、泣いたから、という対応でなくても同じです。先手を打って、ママさんやパパさんが泣かないように、とかぐずったりしないように、と先に飲み物や食べ物、おもちゃを与えておかれるのも同じことです。

この時期のお子様の脳は、

“I am listened to or not.”
「私の話は聞いてもらえる か、もらえないか。」
“What I choose to do is valued or isn’t.”
「私が選んだことは評価されるか、 されないか。」
“How I express my emotions is accepted or isn’t.”
「私の感情表現は受け入れられるか、 受け入れられないか。」
“I am allowed to explore or not.”
「私は探求することを許される か、許されないか。」
“Mostly my needs are met or not.”
「私のニーズの多くは満たされる か、満たされないか。」

を試しながら成長しています。

小さなストレスとその結果をひとつひとつ受け止めながら満足感や幸福感、やばい!と思える危機感を感じる大切なホルモン(ドーパミン、セロトニン、ノルアドレナリン等)といったものの調整や神経系のつながりを作っているのです。

だから、先回りして、欲求してもいないことが周りから与えられてなんか騙された!?🤨ような感じで、感情表現をだすことを否定されたら・・・脳の正しい発達には好ましくなさそう、ということは賢明な皆様ならご推察いただけると思います。

※もちろん、泣かせっぱなしで放置して、虐待のようにお子様が感じてしまうような行為はいけません。強いストレスはトラウマになって脳の健康的な発達を阻害してしまいます。

引き算の法則で観察を

お子様が泣くには理由があります。泣き止ませることや泣かせることをあらかじめ防ぐような先手を打ったたくさんの行動を”引き算”して、とにかく、観察して、一生懸命汲み取ろうとしてみてください。

一生懸命汲み取ろうとしてくれている大切な養育者の存在があることが脳の発達とその後の人生に大きな好ましい影響を与えていることは多くの研究が示すまでもなく、皆さんが一番、納得されることと思います。

だから、どうか、大人である私たちが思いつく様々なことを、先回りしないでいつも、やっちゃうことをひとつでも、ふたつでも引き算してその分お子様を観察してみてください。

何を言おうとしているのかあてっこゲーム!!だと思い直してみて少しでも気を楽にしてお子様に付き合ってさしあげてください。お子様も「このようにしたらこんな正しい反応をもらえた」というパターンが理解できるようになりますので、お互いに慣れたらきっとすぐにお子様は泣かずに上手に態度や言葉でつたえれるようになりますよ~

ほら、手を上に上げたら抱っこしてのサイン、って教えてないのにやるようになるでしょう?あれです😘。

そんなちょっとした仕草でわかってもらえる、とお子様の脳がパターン理解すれば、その方が泣く、というすごいエネルギーを使わずに済むので、むやみに泣く必要もなく、お互いにとっての近道さん、早道さんだと思います👍。

参考資料

  • Caring Relationships: The Heart of Early Brain Development, J. RONALD LALLY, PETER L. MANGIONE, Young Children, May 2017

  • How You Are Is as Important as What You Do...in making a positive difference for infants, toddlers, and their families, Pawl, J.H., & M. St. John. ZERO TO THREE. 1988

  • Attachment, Affect Regulation, and the Developing Right Brain: Linking Developmental Neuroscience to Pediatrics, Allan N. Schore, PhD, Pediatr Rev 2005 Jun;26(6):204-17

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