私たちは何者?ボーダレス・ドールズ
昨日は搬出の前に、松濤美術館に寄ってきました。
展覧会はちょこちょこ見に行ってるんですが、なかなかnoteにまで書けなくて、
「オトナの美術研究会」のメンバーなのに全く活用できておらず…。
「人形」というジャンルが美術館で取り上げられて展示されるのは、なかなか無いことですから、興味を持ってもらえたらと思って書いています。
「人形」と言っても様々な人形があり、私が作っているオリジナルのビスクドールはおそらく「創作人形」というジャンルになるのだと思います。
中でも日本でハンス・ベルメールの影響を受けて「球体関節人形」を作り始めたのは四谷シモンさんだと言われていて、まだ現役でいらっしゃるので歴史は浅いです。
日本で独自の発展をしている独特な文化だと思われます。
私が普段見に行く人形展も、そういった人形を集めたもので、ほかの人形を見る機会があまりないので、写真で見たり聞いたことがあるようなものも、実物を見れたのが良かったです。
例えば村上隆のフィギュア、オリエント工業のラブドール、平田郷陽のリアルな作風だった頃のものとか、生き人形とか…
用途や目的も色々で、呪詛だったり、御守りだったり、玩具だったり、鑑賞用だったり本当に様々…。
人形を作りながらよく「人形って何だろう?」って考えます。
私は作る側だから少し違っていると思うんですが…
私にとっての人形は表現手段ですから。
言葉にならないものがあってそれを形にする時に、もし絵を描いたり文章や音楽で表現できるのならそうしていると思います。
でもそれらを選ばなかったのは、うまくできないのもあるんだけれど、何より人形が好きだからですね。
色んな人形があったけど、どれも惹かれるものがありました。
なぜかって、そこに作り手である人間の想い、存在を色濃く感じるからです。
良い想いだけではなく、負の感情もあるし、生きてればいろいろ。
それを託したものが人形なんだと思うと、やはり人間にとって人形というのは特別なものなんだなと…。
人間と人形の深い関わりを見て、人間って何だろうって、私もだけど業の深い生き物だなって思いました。
それが悪いって事じゃなくて、人間ってそういう宿命の生き物なんだって事です。
これからも貪欲に生きます…笑
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