ヘロデ王の幼児虐殺
この世に生を受け、数多くの民に祝福された
キリストですが、早速受難の日々が待って
いました。
ユダヤ人の王として生まれた幼な子のことを
聞いたヘロデ王は不安になりました。
「そこで、ヘロデはひそかに博士たちを
呼んで、星の現れた時について詳しく聞き、彼らをベツレヘムにつかわして言った、
「行って、その幼な子のことを詳しく調べ、
見つかったらわたしにしらせてくれ。
わたしも拝みに行くから」
(マタイによる福音書第2章7〜8節)
しかし、夢でヘロデのところに帰るなとのお告げを受けた博士たちは他の道をとおって自分の国へ帰って行きました。
しかし、このことを知ったヘロデ王は非常に立腹し、ベツレヘムとその付近の地方とにいる2歳以下の男の子を、ことごとく殺してしまいました。
人間とはなんとも弱く、罪深いものです。そして
一度権力の座についたものとその取り巻きというのはこんなにも残虐になってしまうのですね。
「彼らが帰って行ったのち、見よ、主の使が夢でヨセフに現れて言った、「立って、幼な子とその母を連れて、エジプトに逃げなさい。そして、
あなたに知らせるまで、そこにとどまっていなさい。ヘロデが幼な子を捜しだして、殺そうとしている」(マタイによる福音書第2章13節)
この、幼児虐殺とエジプトへの逃避は
サグラダ・ファミリアの生誕のファサード、
正面に向かって左側の希望の門のすぐ両側に
その彫刻が飾られています。この建物の1番
低い位置にあるのでとても探しやすいと
思います。サグラダ・ファミリアを訪れて
この彫刻を見つけたら、この遠い昔のイエスの
受難とそれにまつわるお話を思い浮かべてみて
ください。