旅するおむすび屋・香菜(かな)さん、オンラインサロン準備開始! 映画化の話も!?
この記事の元となる音源「Morning House」は、音声SNSアプリClubhouseで毎朝6:50から配信しています。一週間で一人の人生が「劇的」に変わる、新感覚のライフチェンジング番組です。
https://www.clubhouse.com/club/morning-house
各界のプロにも参画していただきながら、一人の人の生き方を変える番組「Morning House」。今週のライフチェンジャー・旅するおむすび屋の香菜(かな)さんの挑戦もいよいよ最終日となった。今日は、アメリカ本国アップル元副社長・前刀禎明さんなどの話を軸に、「あったらいいな、こういうコンテンツ」というテーマで語り合った。
プロセスエコノミーで、つくっている過程も発信
「手と手をむすぶ、おむすび時間」――昨日コンセプトが決まり、「コミュニティづくりを始めます!」と一歩を踏み出した香菜さん。明日にはプレ的な「準備室」を立ち上げるという(Facebookにて)。ぜひ進捗などを「見える化」してもらえたら嬉しい。プロセスエコノミーの時代だから、ね。たとえば、こんな感じで。
大切なのは「みんなでつくる」オンラインサロンにしようということだ。「私、こんな体験がしたい」「こういうことに触れたい!」等々、みなさんからのご意見があれば、ぜひFacebookグループ等に連絡をしてほしい。
みんなのニーズからは新しい価値は生まれない?
実は、すでに何件もの要望が寄せられているようだ。「現地の生産者の思いが伝わるお手紙が読みたい」「グッズがほしい」「四季や旬を感じられる表現があるといい」「生産者さんのリピーターになれるかたちがほしい」――みなさんの熱い思い、香菜さんはしっかりと受け止めてくれている。
これについて、前刀さんはどういう見解をお持ちだろうか。
「新しいものをつくる時は、意外にみんなの意見を聞いても案がでてこなかったりするんだよね(この見解は、「顧客のニーズを聞いていてはiPhoneは生まれたなった=ガラケーの延長みたいな製品しか生まれなかった」というスティーブ・ジョブズの思想に立脚していると思われる)。なぜなら『まだない』ものを想像することはなかなかできないから。なので、香菜さんのように新しい価値をつくろうとする人は、みんなの意見を参考にしながらも、あくまで香菜さん自身が『こういうことがあったらみなさんに素敵なおむすび時間を過ごしてもらえそう』と真剣に考え抜くことが必要だよね」
これはアップルの知見を持つ前刀さんが言うからこそ、なお得心がいく。確かに顧客ニーズをリサーチすることも大事だが、それだけでは「新しい価値」は生まれにくい。必要なのは「香菜さんが思うBESTな体験」をみんなに提供することだ。その「BEST」を追求し、試して内省して試して内省してを繰り返すのが良いだろう。
自分が心から楽しいと思えることをかたちに
また、「論理的に考えて『よさそうだ』と思うことがあっても、香菜さん自身がやりたいと思えて楽しめなければ何か外れてしまうよ」とも前刀さんは語る。まずは自分だ。自分が楽しむことだ。自分が喜べるものをみんなに提供すること、そこにこだわりたい。
香菜さんはどちらかというと、「~しなきゃ」に縛られて発信ができなかったという。「勝手に型にとらわれてしまって、楽しい! と思った瞬間の気持ちをうまく表現できなかったんですよね。でも、もっと自由に、ある意味、気ままに発信してもいいんですよね。「Morning House」でそう気づかせてもらいました」と彼女は声を"ほころばせた"。
前刀さんも楽しそうに言葉を続ける。「子どもみたいにアウトプットしていくといいと思う。あれこれマニュアルやメソッドにとらわれて大人みたいに発信するとつまらなくなるよ。もっと自然体でいいし、それでも型はできてしまうと思うから、それに気づいたら『型破り』をしていくのがいいよ」
たとえば香菜さん、せっかくSNSの発信法を「Morning House」で教わったにもかかわらず、昨日は投稿ができなかったらしい(笑)。いま彼女は壱岐に着いたところなのだが、香菜さん的には「きのう音沙汰がなかったのにいきなり壱岐にいるって発信して大丈夫かな」と気にしてしまうようだ。だが、そこにこそ「投稿忘れちゃいました汗。壱岐に来てまーす」とありのままに投稿することで価値が生まれる契機が眠っている。
ニュースレター的な「お手紙」を発信するポイント
発信する際に押さえておきたいのが、「発信自体を目的にしないこと」である。前刀さんはここも注意点として押さえることを提案する。
「SDGsだってそうなんだけど、それ自体を目的にした活動ってつまらなくなっちゃうんだよね。『結果的にSDGsになってた』みたいな楽しい体験をして、それを共有していこうよ」
また、前刀さんは具体的な話にも踏み込んでくれた。
「まずは濃いファンを着々と増やしていくのがいいと思う。バズるより、長く愛されるファンをつくっていく。そこから始めながら発信内容に関しても工夫をしていきたいね。たとえば、全国各地のおむすびの良さを発信するのは、それはそれで素敵なんだけど、地域別の違いを出すのって案外難しかったりするから、人にフォーカスもして、地域にフォーカスもして、『人ごと』『地域ごと』の違い、それぞれの良さを出すのがいいんじゃないかな。各地域の個性を出す感じで。方言とかの力をお借りするのもいいかもね。地域の方の語りをバリバリの方言にしたら、おもしろいよ。同じおむすびを食べても、人によってこんなにも『おいしい』の表現が違うんだ、というのがわかったら、発信にもバリエーションがでてくるし」
発信についても多角的な視点があるとなお良い。香菜さんとともに旅をする運営者「紋華さん・ゆいさんの目からみた香菜さん」という日記があってもいいし、それこそお米を炊く土鍋をキャラ化して、土鍋のつぶやきを投稿してもいい。お米が「僕も仲間に入れてー」と言わんばかりに集まっておむすびになっていくような、お米やおむすびの活き活きした感じを表現してもいい。
可能性は、考え出せばいくらでも出てきそうだ。
何と、香菜さんの旅の映画化も!
さて、驚くなかれ、実は香菜さんのこの旅を映画化するという話も展開が始まっていた。監督は石原弘之さん。ジャンルはドキュメンタリーだ。彼は、衣食住という人間の根本にカメラを向けて映画を作ってきた。その彼が、香菜さんに興味を抱き、このたびの話になったそうだ。コトはいろいろ動いている(※石原さんのサイトリンクは下方に)。
石原さんから見た香菜さんの魅力とは何だろう。
「場をつくる力です。場をつくりだしているところにすごさを感じています。おむすびをフックにコミュニケーションをしている。菅本香菜という若い女性がそれをやっていることに、多くの人が良い影響を受けると思ったんですね」
映画は、全国で上映される予定だという。
「香菜さんをきっかけに、おむすびって何だろうって考えたんです。そこを突き詰めていく映画にできたらなって。イメージでいえば、映画の最後でおむすびと香菜さんが重なり合うかたちにできたらって思っています」
彼は「おむすびとは菅本香菜である」という名言も残した。
映画、今から楽しみで仕方がない。明日から始まるオンラインサロンづくりも楽しみで仕方がない。ああ、おむすびの国に生まれてよかった。そう思える日々が筆者にも訪れている。感謝しかない。
▼香菜さんのGOOD EAT CLUB▼
▼石原弘之監督の会社「ポルトレ」ホームページ▼
▼新生Morning Houseとは▼